2023 Fiscal Year Research-status Report
非剛体画像レジストレーションを使用した臓器の移動体積分布評価法の確立
Project/Area Number |
21K15846
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三浦 英治 広島大学, 医系科学研究科(医), 特任講師 (50752078)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 呼吸性移動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、放射線治療において重要である呼吸による臓器の動きを、従来の重心・辺縁で評価する方法でなく、移動体積分布評価という新しい概念を放射線治療分野に導入します。移動体積分布評価を行うことで、立体的に腫瘍の動きを把握することが可能になり、将来的には正常組織に照射される線量を低下することが可能であると考えている。呼吸で大きく動く部位として、肺腹部領域が想定されるが、治療前の位置決め等を使用して評価も想定しているため、適応放射線治療への応用も見込まれる。日々の腫瘍の縮小などの評価もできると考えている。 申請者が過去に提案しているVector Volume Histogram(VVH)は煩雑な仕組みであった。本研究課題では誰でも使用可能なシステム構築することを目的としている。本評価方法を使用することで、従来の重心・辺縁で評価する方法でなく、移動体積分布評価という新しい概念を放射線治療分野に導入する。 VVHの概念を広げるには誰でも使いやすいシステムを構築する必要がある。そのため、本研究では、DIRアルゴリズムを搭載している商用システムにプラグイン機能として追加することとした。ユーザーは、DIRの部分・インターフェイスに関してはすでに知っているため、追加プログラム分だけを習得するだけでよいと考えている。任意にデータを扱えるようにCSV形式で出力する機能を有することで、ユーザーが既存の表計算システムで評価も可能である。 その他の機能として、トラッキングバーによるVVH上での数値取得、X軸、Y軸の範囲変更をソフトウエアに導入した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
開発プログラムを外注を企業に相談し、現在開発中である。 全体的に順調に進展しており、ソフトウェアはおおむね完成し、前後・左右・頭尾方向のVVHヒストグラムを表示することが可能になった。また、CSV形式で出力が可能であり、ユーザーが自身の表計算ソフトで解析できる。 本ソフトウエアを、動体ファントムを使用して既知の量変化させたターゲットに適応したところ、精度は1mm以内で問題ないと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
VVHデータは、CSV形式で出力が可能になったが、自動で解析して表示するインデックスに関しては、どのインデックスを表示するか検討中である。
既知の移動量が知られているオープンデータを使用して臨床使用できるか判断していく予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、ソフトウエア用のPCのオーバースペックは不必要と考えたので最新PCでないものを購入したため。
英文校正費・論文掲載費に充てることで、研究成果を広く普及させる。
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