2021 Fiscal Year Research-status Report
てんかん性脳症の新規原因遺伝子NSFの分子病態解析
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21K15863
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
横山 淳史 京都大学, 医学研究科, 助教 (90529447)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | てんかん性脳症 / 遺伝性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内小胞輸送は、オルガネラや細胞膜の間で蛋白を輸送するだけでなく、神経伝達物質等の開口放出にも関わっている。開口放出において、小胞側とターゲット細胞膜側のSNARE蛋白が複合体を形成することで膜融合が起き、その後、複合体はNSFにより解離し、SNARE蛋白がリサイクルされる。NSFがてんかん性脳症の病態にどのように関与するかはまだ詳細には分かっていない。本研究では乳児期てんかん性脳症の複数家系において同定したNSF遺伝子バリアントに関して、細胞株や患者iPS細胞を用いてNSFの機能解析を行う。2021年度は細胞株にバリアントを導入し、免疫染色や電子顕微鏡での観察を通して小胞分泌がどのように変化するかを評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19感染蔓延による影響が多少はあったが、予定していた実験を完了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は患者iPS細胞を用いた実験を主に行う。まず、ゲノム編集によりバリアントを修復した細胞株の樹立を行う。次にそれらの細胞株から神経細胞を分化誘導し、機能解析を行う予定。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染症が蔓延し、所属施設から出張が規制されたため、想定以上に旅費が少なくなった。また、他に獲得した研究費やもともと所有していた試薬により実験を進めることができたため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は消耗品購入に充てる予定。
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