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2022 Fiscal Year Research-status Report

Th17分化障害、自己免疫疾患に着目したSTAT1機能獲得型変異の病態解明

Research Project

Project/Area Number 21K15865
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

坂田 園子  広島大学, 病院(医), 寄附講座助教 (50897907)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
KeywordsSTAT1機能獲得型変異(STAT1-GOF) / Th17細胞 / サイトカイン / I型インターフェロノパチー
Outline of Annual Research Achievements

・STAT1機能獲得型変異(STAT1-GOF)患者におけるTh17細胞減少の分子基盤の解明を目的として、以下の基礎実験を行った。
健常者およびSTAT1-GOF患者由来のナイーブT細胞を磁気ビーズで純化し、Th17細胞への分化条件のもとで培養する。その後、IL-17A, IL-17F, IL-22産生細胞の割合をフローサイトメトリーで解析し、Th17細胞への分化状況を評価する。並行して、上清中のIL-17A, IL-17FをCBA法で測定し、分化誘導で得られたTh17細胞から分泌されるサイトカインを評価する。上記のTh17細胞の分化条件に、IFN-α, IFN-γ, IL-27を添加し、患者でTh17細胞の分化・増殖が過剰に抑制されるか検討する。並行して、各サイトカインに対する中和抗体(抗IFN-α抗体、抗IFN-γ抗体、抗IL-27抗体)を加え、Th17細胞の分化・増殖が回復するか検討する。また、複数抗体のカクテル、JAK阻害薬(STAT1の機能を抑制)存在下での培養も行う。前年度から継続して、症例数を増やしながら上記実験を行っている。

・I型インターフェロノパチーに着目した自己免疫疾患の分子基盤の解明を目的として、以下の実験を前年度から継続して行った。
末梢血単核球での特定の5遺伝子(IFI27, IFIT1, MX1, IFI44L, RSAD2)、IFN-αで誘導される遺伝子群、炎症性サイトカイン、ケモカインを含む計139の遺伝子群の発現状態をターゲットRNA-seqで測定する。健常者、STAT1-GOF患者、Aicardi-Goutieres症候群患者の末梢血単核球を対象とする。それによりI型インターフェロノパチーの指標となるIFN signatureの有無を評価する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

・STAT1機能獲得型変異(STAT1-GOF)患者におけるTh17細胞減少の分子基盤の解明
Th17細胞への分化誘導を行い、その分化状況と、得られたTh17細胞から分泌されるサイトカインの評価を行った。Th17細胞の分化条件に、IFN-α, IFN-γ, IL-27を添加し、患者でTh17細胞の分化・増殖が過剰に抑制されるか検討した。並行して、各サイトカインに対する中和抗体を加え、Th17細胞の分化・増殖が回復するか検討した。また、複数抗体のカクテル、JAK阻害薬存在下での検討も行った。前年度から継続して、症例数を増やしながら上記実験を行っており、順調に進展している。

・I型インターフェロノパチーに着目した自己免疫疾患の分子基盤の解明
健常者、STAT1-GOF患者、Aicardi-Goutieres症候群患者の、IFI27, IFIT1, MX1, IFI44L, RSAD2、IFN-αで誘導される遺伝子群、炎症性サイトカイン、ケモカインを含む計139の遺伝子群の発現状態をターゲットRNA-seqで測定し、I型インターフェロノパチーの指標となるIFN signatureの有無を評価した。前年度から継続して、上記実験・データの解析を行っており、順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

・STAT1機能獲得型変異(STAT1-GOF)患者におけるTh17細胞減少の分子基盤の解明
現在の実験を継続する。Th17細胞の分化・増殖が回復する条件を確立し、さらに患者症例数を増やして検討を続ける予定である。一連の研究により、Th17細胞の分化・増殖を抑制する鍵となるサイトカインの同定が見込まれる。

・I型インターフェロノパチーに着目した自己免疫疾患の分子基盤の解明
現在の実験を継続する。ターゲットRNA-seqで得た各データの信頼性を、qPCRで検証する予定である。さらに検討症例を増やし、自己免疫疾患の有無とI型インターフェロノパチーの有無の関連性を検証する。

Causes of Carryover

研究が順調かつ円滑に進行しており、要した物品費等が当初の予定より少なかった。また、コロナ禍の影響で、学会参加や出張等が減少し、旅費の使用額も当初の予定より少なかったため、次年度使用額が生じた。
次年度の使用計画として、引き続き研究を遂行していき、必要な物品費等に用いる予定である。また、情報収集や研究成果発表のため、学会参加や出張を行う際に用いる予定である。

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Published: 2023-12-25  

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