2023 Fiscal Year Research-status Report
Serum sLOX-1 and cytokine studies of autologous cord blood cell therapy for neonatal encephalopathy
Project/Area Number |
21K15871
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
大西 聡 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (30798327)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 新生児脳症 / サイトカイン解析 / 自己臍帯血幹細胞 / sLOX-1 |
Outline of Annual Research Achievements |
米国Duke大学と連携を図り、「新生児低酸素性虚血性脳症に対する自己臍帯血幹細胞治療」の国内第1相試験を終了し、国内第2相臨床試験を実施中である。動物実験では自己臍帯血幹細胞治療の効果の報告が散見されるが、作用機序については未だ不明な部分が多く、ヒトでの報告については皆無である。新生児低酸素性虚血性脳症の神経学的予後予測のマーカーについて、有効なマーカーは発見されていない。そこで我々は、新生児低酸素性虚血性脳症に対する血液中サイトカイン測定を実施し、特に可溶性LOX-1(soluble Lectin-like oxidized LDL receptor-1:sLOX-1)に着目し、予後予見できるバイオマーカーの 創生と自己臍帯血幹細胞治療の作用機序・有効性評価を目的とする。新生児低酸素性虚血性脳症に対して、低体温療法に追加して自己臍帯血幹細胞治療を実施した症例について、設定された各日齢においてサイトカイン分析やsLOX-1検体を採取し、保管し、集積した後に当院にて網羅的サイトカイン分析とsLOX-1測定による重症度マーカーを評価するプロトコールとしている。網羅的サイトカイン解析については、大学内にて科内や関連部署との連携を図り、測定する手順を確立した。またsLOX-1については外注検査となるため、検査の実施方法について確立した。網羅的サイトカイン分析とsLOX-1測定用の検体については保管し、集積した後にまとめて検査する方法を予定している。自己臍帯血幹細胞治療については、院内出生に現在限定しているため、現在自己臍帯血幹細胞治療を実施した症例検体が網羅的サイトカイン測定の目標数に達成しておらず、症例数を増やしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新生児脳症に対して、低体温療法に追加後、自己臍帯血幹細胞治療を実施した症例についてサイトカイン分析、sLOX-1解析を実施するプロトコールとしている が、現在自己臍帯血幹細胞治療を実施した症例検体が網羅的サイトカイン測定の目標数に達成していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
自己臍帯血幹細胞治療については、院内出生に現在限定しているため、現在自己臍帯血幹細胞治療を実施した症例検体が網羅的サイトカイン測定の目標数に達成 しておらず、症例数を増やしていく。また院外出生症例についても対象を拡大していく方針である。
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Causes of Carryover |
自己臍帯血幹細胞治療を実施した症例検体が目標数に達成せず、研究が遅延しているため未使用額が生じた。症例検体数を増やし実験をすすめ、研究成果の論文化を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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