2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K15876
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
赤川 翔平 関西医科大学, 医学部, 講師 (80714881)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 川崎病 / 腸内細菌叢 / dysbiosis / 16S rRNA遺伝子解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
川崎病は、わが国では5歳未満の小児500人に1人が発症する頻度の高い全身性血管炎で、適切な治療を行っても3%の症例で冠動脈病変を残し、若年での突然死のリスクとなる。川崎病の病因は不明であるが、抑制性の免疫調節機能を有する制御性T細胞(regulatory T cell; Treg)が急性期の川崎病患者の末梢血中で減少していることが報告されている。Tregの分化誘導には腸内細菌が産生する酪酸が必要であり、腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が川崎病発症に関連するのではないかという着想に至った。本研究では、私たちが過去に取り組んだ小児腸内細菌叢の解析手法をもとに、「酪酸産生菌の減少に特徴づけられるdysbiosisが、腸管でのTregの誘導低下による末梢血中のTreg減少を招き、川崎病の罹患感受性を高める」という仮説を明らかにすることを目的とする。 川崎病患者30名および同年齢の健常小児30名の計60名を対象とし、腸内細菌叢、便中有機酸濃度、末梢血Treg割合を測定することで、上記仮説を検証する予定としている。 現時点で目標症例数60例のうち、45例程度のリクルートを完了しており、おおむね当初の予定通り研究は進行しており、2022年度後半に解析を進める方針としている。 本研究の成果は川崎病の病因解明の一助となり、将来的には川崎病の発症予防や治療法の開発に繋がる重要な一歩であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目標症例数は60例であるが、現時点で45例のリクルートを完了しており、おおむね予想通りの進捗である。2022年度前半でリクルートを完了させたい。
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Strategy for Future Research Activity |
リクルート完了後、16S rRNA遺伝子解析を用いた腸内細菌叢、便中有機酸測定、末梢血Treg測定を実施する予定としている。 その上で「酪酸産生菌の減少に特徴づけられるdysbiosisが、腸管のTregの誘導低下による末梢血中のTreg減少を招き、川崎病の疾患感受性を高める」という仮説を検証する。
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Research Products
(1 results)