2021 Fiscal Year Research-status Report
新生児慢性肺疾患におけるピルビン酸デヒドロゲナーゼ4の重要性
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21K15877
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
伊藤 誠人 秋田大学, 医学部, 寄附講座等教員 (70791630)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 新生児慢性肺疾患 / 気管支肺異形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
高濃度酸素暴露を行ったPDK4ノックアウトマウスと野生型マウスより肺を摘出した。炎症性サイトカインのqPCRによる測定を行うための前処理を行い、おおむね良好な結果を得ている。 また、肺病理学的評価を行うための検体採取を行い、各種染色をおこなった。また、当施設の共有機器センター所有の多機能電子顕微鏡の取り扱いを習得した。 同時にPDK4ノックアウト成獣マウスにおいても高濃度酸素毒性に対する耐性があるか調べるために、成獣マウスに対する高濃度酸素暴露を行った。結果としてはPDK4ノックアウト成獣マウスの高濃度酸素暴露に対する耐性は野生型マウスと同等であった。新生仔マウスでは高濃度酸素に対する耐性を有しているが、成獣になると酸素耐性が減弱・消失してしまうという結果であり、今後の研究課題となった。 また、新生児慢性肺疾患罹患児の血液をご家族の同意のもと採取し、DNAの抽出を行いgenotypingを行う準備を埼玉医科大学総合医療センターの協力でおこなっている。秋田赤十字病院、日本大学板橋病院、産業医科大学病院、埼玉医科大学総合医療センターとの共同研究であり、現在のところ約200検体を収集し、そのうち約100検体についてはPDK4 遺伝子の候補部位についてgenotypingを行うことができた。しかし、新型コロナウイルス感染の流行に伴い、県外への移動自粛を強いられる状況となり、本来予定した状況よりは遅れている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PDK4ノックアウトマウスの実験に関してはマウスの繁殖や検体採取の段階でありおおむね進んでいる。ヒト検体のgenotypingに関しては新型コロナウイルス感染対策のため埼玉医科大学総合医療センターへの往来等難しくなっているため進行に遅れが出ている。
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Strategy for Future Research Activity |
PDK4ノックアウトマウスの実験に関しては今年度中に炎症性サイトカインの各種定量や病理学的評価を進めてデータの解析に取り掛かる予定である。ヒト検体の共同研究はコロナ渦が落ち着き次第進めていきたい。
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Causes of Carryover |
ヒト検体における共同研究がコロナウイルス感染流行に伴い進行に遅延がおこっているため。感染流行が落ち着き次第速やかに実験を遂行し学校報告等行いたい。
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