2022 Fiscal Year Research-status Report
Schaaf-Yang症候群に伴う脳症様症状の発症メカニズム解明と治療法開発
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21K15885
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
根岸 豊 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (40798344)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Schaaf-Yang症候群 / MAGEL2遺伝子 / モデルマウス / 急性脳症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はSchaaf-Yang症候群(SYS)の合併症の1つである急性脳症様症状の臨床像、発症メカニズムを明らかにすることである。 SYSの脳症様症状のメカニズム解明のため、私たちが過去に作成したSYSモデルマウスを用いて、高温チャンバーモデルによる熱耐性の予備実験を行い、実験系を確立した。モデルマウスでは対照マウスと比較して熱が上昇しやすく、けいれんまでの時間が短い傾向であったが、予備実験の結果であり、今後サンプル数を増やす必要がある。 また、私たちの作成したモデルマウスの表現型が軽度である可能性を考え、ヒトの変異においてhot spotであり、最重度の表現型を呈すると報告されているc.1996dupC変異をSHSY5Y細胞へ導入し、神経細胞へ分化させ、MAGEL2蛋白の機能解析を試行中である。 臨床面においては、日本におけるSYSの全国疫学調査の結果を学術論文として発表した。疫学調査から判明した臨床像、自然歴より「Schaaf-Yang症候群の管理指針」を策定し、リーフレット、ホームページを作成した。この中でSYS患者において脳症合併に注意が必要であることを啓蒙した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本における全国疫学調査を初めて実施し、学術論文として発表できた。また、「Schaaf-Yang症候群の管理指針」を策定し、SYSにおいて脳症様エピソードが予後を左右する重大な合併症であり注意が必要であることを啓蒙できた。 しかし、モデルマウスを用いた機能解析及び行動解析については、名古屋市立大学のマウス行動解析装置の整備が遅れており、ようやく実験系が確立できたところである。今後、モデルマウスの熱耐熱性実験、表現型解析などを進めてゆく。研究全体としてはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
高温チャンバー法による耐熱性実験にて生存率、脳組織における神経細胞死の誘導、エンドソームリサイクル関連蛋白量の変化、膜蛋白成分の変化などを評価する。この実験によって違いが認められた場合は薬剤投与の有効性に関する実験を行う予定である。また、同時に変異導入MAGEL2蛋白の機能解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
名古屋市立大学のマウス行動解析装置の整備が遅れ、必要な物品をまだ購入できていないため、次年度使用額が生じた。今年度に必要物品を購入する予定である。
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Research Products
(3 results)