2022 Fiscal Year Research-status Report
Tmマッピング法による新生児敗血症の迅速診断と最適治療への展開
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21K15899
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
田村 賢太郎 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (00793340)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 新生児 / 敗血症 / PCR |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、リアルタイムPCR法を応用した敗血症起炎菌迅速同定システム(Tm mapping法)が、新生児の感染症診療に有用かどうか検証することを目的としている。 2023年3月までに新生児の血液の他、髄液、胸水、膿瘍など計317検体の解析を行った。血液検体の解析は、今後検体数を増やした上で解析予定である。血液以外の検体(髄液4例、膿瘍2例、胸水1例)に関しては、細菌培養結果と比較して、感度100%、特異度100%、菌種同定は属レベルでは4例中4例、種レベルでは4例中3例が一致した。いずれも培養結果より早い時期に結果が得られ、抗菌薬選択や治療効果判定に有用であった。 これらの結果から、新生児敗血症診療において、菌種の同定、抗菌薬治療の効果判定、検体中の菌の陰性化などを検証する際に、Tm mapping法が有用である可能性が示唆された。特に、Tm mapping法を既存の培養法と組み合わせて利用することで、互いの欠点を補い有益な情報が得られることが期待される。今後も検体の収集を継続し、十分な検体数が集まった後に、Tm mapping法と血液培養法との優位性に関して比較検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年間でおよそ300検体の解析を行っており、おおむね順調である。しかし、入院患者数の減少から年間の解析件数は初年度より減少した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在も検体の収集を行っており、残り1年で400検体程度が集まる見込みである。収集後は、Tm mapping法の培養検査に対する感度、特異度、Kappa係数(一致率)などを統計学的に解析する。また、起炎菌同定までの時間を比較検討し、Tm mapping法の優位性を検証する。さらに、Tm法が、適正な抗菌薬の選択に有用であったか調査する。 また、血液以外の検体への有用性についても検体数を増やして評価する予定である。
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Causes of Carryover |
多くの学会がWebになったので、学会に要する旅費・宿泊費が当初の想定よりも少なかった。
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