2021 Fiscal Year Research-status Report
川崎病モデルマウスの胸腺における中枢性トレランスの病態への影響の検討
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21K15901
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
佐藤 知実 滋賀医科大学, 医学部, 特任助教 (50874921)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 川崎病 / 胸腺 / 中枢トレランス / 胸腺髄質上皮 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナイーブマウス及び、川崎病マウスの胸腺でフローサイトメトリー解析を行い、daouble positive T cellの著名な減少を発見した。この細胞はKeratin14陽性の免疫組織染色で胸腺髄質から消失しており、NOD1リガンドであるFK506の影響を考えた。LPSの影響で胸腺が委縮し、T細胞が減少することが知られているため、LPSを用いずに同様のマウスを作成し、冠動脈に細胞浸潤が見られることを確認、このマウスでも胸腺の萎縮とdaouble positive T cellの減少がみられることを確認した。
髄質の上皮の免疫トレランスの働きが弱まっており、T細胞の寛容がが起こらず自己免疫性T細胞が末梢に出ていくのではないかと考えた。実際に、免疫染色でケラチン14陽性の胸腺髄質細胞を染色すると疎になっており、今後フローサイトメトリー法で胸腺上皮細胞の増減を調べ、特にトレランスに関わる分子の発現の異常が無いかを調べることとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
1年で安定してマウスを作成し、おおまかな細胞の増減をみることに成功した。今後、その結果に基づき分子メカニズムに迫る予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
胸腺からmRNAを抽出しており、今後AIRE遺伝子の発現をqPCRで確認する予定である。また末梢血を採取しているので、末梢血中の抗体の変化をELISA法で測定する。
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Causes of Carryover |
前年度購入する予定であった抗体2種類をまだ購入できておらず、次年度に購入することとなったため。次年度に納入された抗体を使って免疫染色を行う予定としている。
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