2022 Fiscal Year Research-status Report
アンジェルマン症候群 のUBE3Aアンチセンス転写抑制による新規遺伝子治療の開発
Project/Area Number |
21K15913
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
三浦 茜 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 成育遺伝研究部, (非)研究員 (40795449)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2027-03-31
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Keywords | 遺伝子治療 / アンジェルマン症候群 / UBE3A-ATS転写抑制 / CRISPR/dCas9 / AAV5 |
Outline of Annual Research Achievements |
アンジェルマン症候群はUbe3a遺伝子の欠失や変異による機能障害から引き起こされる。本研究では、dCas9-KREB-MeCPsによるUBE3A-ATS領域の転写調節技術によって、SNRPN領域のプロモーターで始まる伸長反応を抑制することで、Ube3a遺伝子発現回復を試みる。 本年は、2022年6月1日から2023年4月10日まで、産前産後休暇と育児休業を取得していたため、休業期間は研究を中断していた。育児休業が終わり、研究が再開してから、細胞培養と遺伝子導入の実験準備を進めている。 今後は、SH-SY5Y株にdCas9-KRAB-MeCP2ベクターとgRNA発現ベクターをエレクトロポレーション法により遺伝子導入を行い、UBE3A-ATS発現低下レベルにより、遺伝子治療に最適なgRNAを選択する。さらに、dCas9-KRAB-MeCP2ベクターと最適なgRNAベクターの配列を搭載した、AAV5ウイルスベクターの作製を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
産前産後休暇と育児休業を取得したため、本年度の目標であった、最適なgRNA選択のために、神経芽細胞腫へのCas9ベクターと複数のgRNAベクターの遺伝子導入による、UBE3A-ATS発現低下の解析ができていない。遺伝子治療に最適なgRNAを選択した後、AAV5ウイルスベクターの作製を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
神経芽細胞腫を用いて、UBE3A-ATS転写抑制に最適なgRNA配列を確認した後、Cas9配列と選択したgRNA配列を含むウイルスベクターを作製する。作製したウイルスベクターをHEK293T細胞へ遺伝子導入を行い、ウイルス産生細胞を作製する。ウイルス産生細胞から、AAV Extraction solutionを使用して、ウイルス粒子の精製を行う。作製したウイルス粒子は神経芽細胞腫に感染させ、UBE3A-ATS発現低下の確認を行う。
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Causes of Carryover |
産前産後休暇と育児休業を取得していたため、研究を中断せざるを得なく、試薬購入と実験ができなかったため。 本年、ウイルス粒子作製に必要な物品を購入して、予定していたウイルスベクターおよびウイルス粒子の作製を行う予定である。
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