2021 Fiscal Year Research-status Report
Search for predictors of chemotherapy efficacy and development of minimally invasive treatment for early-stage esophageal cancer
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21K15923
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻井 芳樹 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (80795170)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食道表在癌 / 化学療法 / 効果予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】頭頚部癌(HNC)に対するCRTにより縮小した食道表在癌(SEC)と縮小しなかった病変の相違を治療前検体を用いた免疫組織化学染色法により比較検討することで、SECに対する化学療法の効果予測因子を探索する。 【方法】2009-2019年に、HNCとSECの重複を認め、HNCに対するCRTが先行された患者26人、SEC38病変を対象とした。まず、CRTの対象となったHNCの背景及び治療内容、併存したSECの背景、HNCに対するCRTがSECに及ぼした効果を診療録を元に調査した。SECに対する化学療法の効果はCRT前後の内視鏡画像をもとに評価し、消失・縮小・不変・増大の4つに分類した。CRT前診断時に採取した内視鏡生検標本を用いて、組織学的な評価を行った。免疫染色は、過去に進行食道癌に対する効果予測因子として報告されているp53、Ki-67、MRP2、HOXA13、Glypican1、ALDH1A1の6つの蛋白を選択し、その発現を検討して、各蛋白の発現と化学療法のSECへの効果との関連性について解析を行った。 【結果】患者は年齢中央67歳、男性23名女性3名であった。CRTの化学療法レジメンはDTX+CDDP14名、DTX+CDDP+5FU4名、DTX+CBDCA1名、CDDP単剤6名、DTX単剤1名であった。38病変の病変径は中央値30mm、部位はUt/Mt/Lt=4/16/18病変で、深達度はcEP-LPM/MM-SM1/SM2=29/4/5病変で、このうち6病変が消失、8病変が縮小、22病変が不変、2病変が増大していた。縮小/消失14病変と不変/増大24病変の2群間におけるp53、Ki-67、MRP2、HOXA13、Glypican1、ALDH1A1の発現を比較したところ、いずれにおいても染色性に有意差を認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床データの抽出と評価は終了したが、病理組織学的検討において効果予測として期待できるような染色性に有意差を認める蛋白を同定できず、現時点では基礎的検討に進むことができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今回検討に含めなかった他の蛋白の発現について追加で検討する。Glypican1については、免疫染色の評価方法の見直しや評価者を複数に増やすことで結果が異なってくる可能性あり、検討の余地が残っていると考えている。また、CRT前の生検標本のみならず、CRT後の生検標本や内視鏡的あるいは外科的に切除された検体での発現の評価も行って、頭頚部癌治療前後での病変の性質の変化についても考察を深め、基礎的な検討に繋げたい。
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