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2023 Fiscal Year Annual Research Report

フィブリノゲン蓄積病モデル細胞を用いたフィブリノゲン機能解析と蓄積動態の解明

Research Project

Project/Area Number 21K15945
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

新井 慎平  信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (70866053)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsフィブリノゲン / フィブリノゲン蓄積病 / ケミカルシャペロン / 小胞体ストレス / フィブリン重合反応
Outline of Annual Research Achievements

我々の研究室ではFSD型遺伝子変異を有する異常Fbg安定発現細胞株を樹立し、それらをFSDのモデル細胞として用いて病態解明に取り組んでいる。2023年度は、ケミカルシャペロンの効果で小胞体における異常Fbgの蓄積を軽減できるかどうか研究を行った。小胞体ストレスを軽減する4-PBAとTUDCA、アミロイド様タンパクの凝集抑制効果が報告されているcompound147を培養液に添加し、細胞内封入体(小胞体における異常Fbg蓄積)の変化を蛍光抗体法で確認した。添加濃度や反応日数をいくつかのパターンで検討したものの、いずれのケミカルシャペロンにおいても封入体陽性率が低下するような変化は確認されず異常Fbgの蓄積軽減を示唆するデータを得ることはできなかった。
一連の研究期間にて、1)リコンビナント異常Fbgの機能解析(γG284RとγD316N)において、フィブリン重合反応に異常を認めたこと(2021年度)、2)FSDモデル細胞において小胞体ストレス応答に関連したタンパクの検出が確認できないこと(2022年度)を明らかにした。これらの結果ならびに2023年度の結果を踏まえると、FSD型変異において小胞体内に異常Fbgが蓄積する病態は小胞体ストレス応答やアミロイド凝集とは異なる機序が関与している可能性が考えられ、現時点ではFSD型変異を有する異常Fbgにおける機能異常の詳細を明らかにすることが病態解明への鍵であると考えている。FSDモデル細胞から回収できるリコンビナント異常Fbgの濃度が低いために機能解析に必要なFbg量を確保することが困難ではあるが、今後はこの課題を解決しつつ未解析の変異についても機能解析を計画している。

  • Research Products

    (6 results)

All 2023

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (5 results) (of which Invited: 2 results)

  • [Journal Article] フィブリノゲン異常症を背景とした包括的高度慢性下肢虚血の治療経験2023

    • Author(s)
      水島大地, 水島大地, 多田裕樹, 多田裕樹, 新井慎平, 吉田正宏, 小林大太, 菊地信介, 東信良, 赤坂伸之
    • Journal Title

      血管外科

      Volume: 42巻 Pages: 61-66

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] γHis340Asp・γThr371Ile変異を有するフィブリノゲン蓄積病モデル細胞の解析2023

    • Author(s)
      新井慎平, 海藤貴大
    • Organizer
      第24回日本検査血液学会学術集会
  • [Presentation] 新規変異BβCys76Pheを伴った低フィブリノゲン血症の1症例2023

    • Author(s)
      菅崎幹樹, 中村信元, 新井慎平, 漆原南実, 寺本継脩, 秦真公人, 井上雄介, 中尾隆之, 西岡安彦, 佐田政隆
    • Organizer
      第24回日本検査血液学会学術集会
  • [Presentation] フィブリノゲンによるマクロファージ分化誘導能評価系の構築2023

    • Author(s)
      服部周生, 大下竜登, 新井慎平, 大谷ひかる, 市川友喜, 藤村哲士, 松田和之, 樋口由美子
    • Organizer
      第70回日本臨床検査医学会学術集会
  • [Presentation] 異常フィブリノゲンが創傷治癒に及ぼす影響の解析とその評価法の検討2023

    • Author(s)
      新井慎平, 上條途夢, 海藤貴大
    • Organizer
      第70回日本臨床検査医学会学術集会
    • Invited
  • [Presentation] 私のキャリアデザイン~臨床検査技師出身の教員として~2023

    • Author(s)
      新井慎平
    • Organizer
      第47回長野県臨床検査学会
    • Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

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