2021 Fiscal Year Research-status Report
潰瘍性大腸炎におけるIL-12/23サイトカイン・ネットワークの解明
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21K15992
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
清水 寛路 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 助教 (00733875)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / IL-12/23 / 大腸オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は当初研究計画に従い「大腸粘膜構成細胞群におけるシングルセル遺伝子解析系の構築」および「潰瘍性大腸炎病変部における『IL-12/23サイトカイン・ネットワーク』構成細胞群の解析」及び「IL-12/23抗体製剤投与による粘膜構成細胞群応等・細胞間連関の解析」について研究を実施した。その結果、以下の様な成果を得ている。 1.シングルセル遺伝子解析系を大腸粘膜構成細胞群において可能とするため、まず潰瘍性大腸炎(UC)患者由来の大腸オルガノイド、およびクローン病(CD)患者由来の大腸オルガノイドの初代培養を樹立した。この培養腸管上皮細胞を用いて、マイクロ流路系とMultiplexPCR法によるシングルセル解析の条件検討を行った。この結果、当研究室で確立した手法、つまり小腸オルガノイドを用いた既報(J Gastroenterol)とほぼ同じ条件にてシングルセルレベルの細胞分離、RNAの抽出及び逆転写反応が実施できた。既知の腸上皮幹細胞に関する10遺伝子について検討を行い、いずれも小腸オルガノイドと同等の遺伝子発現データを得ることができた。 2.次に、このシングルセル遺伝子発現データについて主成分解析を行ったところ、大腸オルガノイドのUCとCDの間には明らかな差異は認めなかった。同一患者由来の小腸オルガノイド(n=6)と大腸オルガノイド(n=5)の間には異なる分布を認め、上皮細胞の採取部位による差異を検出することが確認された。 3.IL-12/23抗体製剤投与を行なった対象患者について、内視鏡検査を行なって疾患活動性に関する臨床的な評価(内視鏡スコアリング)を行い、同時に生検組織の採取を行なって、同様に疾患活動性に関する病理学的評価を行なった。 以上の結果より、大腸粘膜構成細胞群におけるシングルセル遺伝子解析系を構築し、これに基づく細胞特性の違いを示すことが可能であることが明らかとなった。また、対象となる患者の臨床的評価が可能であることも確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
大腸粘膜構成細胞群におけるシングルセル遺伝子解析系の構築と対象患者における情報収集が進行中である。当初の計画に沿って進捗していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度計画は概ね順調に推移しているため、当初計画に沿って、次年度以降は対象患者由来の検体を用いた解析の継続、ならびにin vitroモデルの構築と検証、治療効果予測因子・効果判定因子の探索について解析を進めていく計画である。
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Causes of Carryover |
当該年度は、大腸粘膜構成細胞群におけるシングルセル遺伝子解析系の構築と対象患者における情報収集を行なった。これを元に、次年度以降は対象患者由来の検体を用いた解析を幅広く行う予定であり、かつ、in vitroモデルの構築と検証も並行して行う予定であるため、次年度使用額は必然的に大きくなると考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Functional analysis of isoflavones using patient-derived human colonic organoids.2021
Author(s)
Tsuchiya M, Ito G, Hama M, Nagata S, Kawamoto A, Suzuki K, Shimizu H, Anzai S, Takahashi J, Kuno R, Takeoka S, Hiraguri Y, Sugihara HY, Mizutani T, Yui S, Oshima S, Tsuchiya K, Watanabe M, Okamoto R.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Commun
Volume: Jan 20
Pages: 542, 547
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Notch and TNF-alpha signaling promote cytoplasmic accumulation of OLFM4 in intestinal epithelium cells and exhibit a cell protective role in inflamed mucosa of IBD patients.2021
Author(s)
Kuno R, Ito G, Kawamoto A, Hiraguri Y, Sugihara HY, Takeoka S, Nagata S, Takahashi J, Tsuchiya M, Anzai S, Mizutani T, Shimizu H, Yui S, Oshima S, Tsuchiya K, Watanabe M, Okamoto R.
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Journal Title
Biochem Biophys Rep
Volume: Jan 11
Pages: 100906, 100906
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Rapid prediction of 1-year efficacy of tofacitinib for treating refractory ulcerative colitis2021
Author(s)
Shimizu H, Fujii T, Hibiya S, Motobayashi M, Suzuki K, Takenaka K, Saito E, Nagahori M, Ohtsuka K, Watanabe M.
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Journal Title
Intestinal Research
Volume: 19
Pages: 115, 118
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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