2021 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患における線維芽細胞の多様性の生物学的意義の解明とその制御
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21K15995
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
水谷 泰之 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50831393)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | IBD / 炎症性腸疾患 / Meflin / 間質 / 線維芽細胞 / AM80 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビタミンAはレチノール結合タンパク質(RBP)に結合した形でトランスポーターによって細胞内に取り込まれていることが知られている。本研究では、Meflin陽性線維芽細胞特異的に条件付きビタミンA関連遺伝子欠失マウスを作出し、同細胞がビタミンAの取り込み能を失った場合に個体に与える影響を検証するものである。このために、本年度はビタミンA関連遺伝子のエクソン12の上下流にLoxP配列を組み込んだマウス(ビタミンA関連遺伝子 floxマウス)をゲノム編集の手法で作成した。iGONAD法(経卵管ゲノム編集)により受精卵に導入することで、ビタミンA関連遺伝子 floxマウスの作成を行う。次いで、既に申請者らが作成したMeflin-CreERT2マウスと上記のビタミンA関連遺伝子 floxマウスをかけ合わせることにより、Meflin陽性線維芽細胞特異的にビタミンA関連遺伝子の発現を欠失したマウスを作成し終わった。さらにMeflin-CreERT2 ビタミンA関連遺伝子f/fマウスとActin-Creマウスを掛け合わせてビタミンA関連遺伝子KOマウスを作成した。 以上から研究に一番ボトルネックとなるマウスの作成は終了した。 機能解析を進めるためにビタミンA関連遺伝子に特異的な抗体を作成している。またin situ hybridization用のprobeの改良による感度上昇により臨床でビタミンA関連遺伝子の発現をみることが可能であることを確認した。 現在そのマウスを使い、フェノタイプの発現をみているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたマウスの作成が1年で終了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
作成したマウスを使用し、IBDや膵癌においてどのようなフェノタイプがでるかを確認する。
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Causes of Carryover |
感染症の世界的な流行のため物品購入が予定通りいかなかったため。 作成したマウスを使用し、IBDや膵癌においてどのようなフェノタイプがでるかを確認するため、消耗品、試薬、薬品を購入する。
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