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2022 Fiscal Year Research-status Report

炎症性腸疾患における線維芽細胞の多様性の生物学的意義の解明とその制御

Research Project

Project/Area Number 21K15995
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

水谷 泰之  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50831393)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
KeywordsMeflin / がん抑制性CAF / AM80
Outline of Annual Research Achievements

研究代表者は「がん抑制性CAF」の初のマーカーとしてMeflinを世界に先駆けて同定し、その機能がTGF-βシグナルおよびコラーゲン架橋の抑制による線維化の抑制であることを報告した。また、がんの進行に伴って、Meflin陽性rCAF(善玉CAF)が、Meflin陰性/弱陽性のがん促進性CAFに形質変化することも明らかにした。
次にpCAFをrCAFに変換する薬剤を化合物ライブラリースクリーニングで探索したところ、人工合成レチノイドAm80を同定した。膵がんマウスモデルにAm80を投与するとrCAFの数が増加し、間質圧の低下と腫瘍血管径の増大により抗がん剤の腫瘍送達が向上した(間質初期化治療法)。
ビタミンAはレチノール結合タンパク質(RBP)に結合した形で細胞内に取り込まれていることが知られている。
申請者は、ビタミン関連遺伝子がCAFに特異的に発現すること、および、ビタミン関連遺伝子を介したAm80の取り込みによってrCAFの形質が維持されることを見出した。
本研究では、Meflin陽性線維芽細胞特異的にビタミン関連遺伝子条件付き欠失マウスを作出し、同細胞がビタミンAの取り込み能を失った場合に個体に与える影響を検証するものである。このために、ビタミン関連遺伝子のエクソン12の上下流にLoxP配列を組み込んだマウス(ビタミン関連遺伝子 floxマウス)をゲノム編集の手法で作成した。次いで、既に申請者らが作成したMeflin-CreERT2マウスと上記floxマウスをかけ合わせることにより、Meflin陽性線維芽細胞特異的にビタミン関連遺伝子の発現を欠失したマウスを作成し終わった。さらにMeflin-CreERT2ビタミン関連遺伝子f/fマウスとActin-Creマウスを掛け合わせてビタミン関連遺伝子欠損マウスを作成した。上記マウスを使用し、現在フェノタイプを解析中である。
また、Meflin欠損マウスにおいて炎症性腸疾患におけるフェノタイプの解析を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

コロナ感染の流行による動物舎の稼働率低下の影響で、計画よりやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

2023年度 動物舎の稼働率が上昇したため、上記マウスを使用し、がん抑制性CAFがビタミン関連遺伝子を介してがん抑制性形質を維持しているという仮設を証明する。

Causes of Carryover

コロナ感染症の影響による計画の遅れのため、次年度使用額が生じた。今年度に計画を加速させるために翌年度分として請求した助成金と次年度使用額を利用し、動物実験を行うスペースを拡充させ計画を達成するための研究を行う。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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