2022 Fiscal Year Research-status Report
オルガノイドを用いた大腸鋸歯状病変の発癌機序の解明
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21K16002
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
吉井 新二 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60865294)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | serrated pathway / sessile serrated lesion / organoid |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸鋸歯状病変からの発癌経路(Serrated pathway)の分子生物学的解析から,大腸鋸歯状病変のひとつであるsessile serrated lesion (SSL)が,Microsatellite instability (MSI)大腸癌の前駆病変であることが明らかとされている.抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害薬の登場により、MSI大腸癌の治療成績が劇的に向上した.しかし一方で,鋸歯状病変を前駆病変とするMSI陰性(Microsatellite stable; MSS)癌も一定数存在しており,Serrated pathwayの分子メカニズムの全容はいまだ解明されていない.そこで申請者は,生体内の組織に類した構造をin vitroで培養するオルガノイドの技術に注目した.本研究は大腸鋸歯状病変患者から採取した細胞からオルガノイドを樹立し,腸内細菌叢・サイトカインと分子異常の相関を解析に取り組んだ.大腸鋸歯状病変の詳細な内視鏡観察(拡大観察,特殊光観察,pit pattern 診断)を行い,病変と周囲の正常粘膜から生検鉗子で正確に組織を採取する.その後内視鏡的切除を行い,切除検体を伸展固定し,精密な病理診断,並びに内視鏡所見と各所見の対比ができるように切り出しを行った.ヒト由来大腸オルガノイドの樹立,および細胞バンクを作成した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ヒト由来大腸オルガノイドの樹立,および細胞バンク作成に成功したが,腸内細菌叢の解析,メタボローム解析が新型コロナ感染などの影響で遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト由来大腸オルガノイドの樹立,および細胞バンク作成に成功したため,今後,さらに症例を蓄積し,腸内細菌叢の解析,メタボローム解析を行う予定である.
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Causes of Carryover |
腸内細菌叢,メタボローム解析について今後さらに検討を行っていく予定である.その際に新たに抗体試薬などの購入をさせていただきたい.
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Research Products
(2 results)