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2023 Fiscal Year Research-status Report

iron metabolic dysregulation in pulmonary fibrosis.

Research Project

Project/Area Number 21K16130
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

東出 直樹  東北大学, 大学病院, 助教 (00732223)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords肺線維化 / 鉄代謝
Outline of Annual Research Achievements

特発性肺線維症は診断されてからの生存期間中央値が2から3年、5年生存率は20から30%と非常に予後が悪いことが知られている。現在の治療では、これらの線維化疾患に対して治癒することも進行を完全に止めることも不可能であり、臓器移植を除いて有効な治療法がない。そのため治療薬の開発に向けた線維化のメカニズム解明が急がれる。
これまでの研究の中で、NCBIのGene Expression Omnibus (GEO)に登録されているデータセットから間質性肺炎患者群で鉄トランスポーターであるZIP8の発現低下がみられることに着目して実験を行ってきた。in vitroの実験として、ZIP8に対するShRNAを作成してマウスⅡ型肺胞上皮細胞であるMLE12細胞に形質導入した。TGF-βもしくは陰性対照としてPBSを投与した後にその回収した上清の馴化培地でマウス肺線維芽細胞を培養して解析を行った。線維化マーカーとしてFn1やCola1a1、MMPs(マトリクスメタプロテアーゼ)、老化マーカーであるCdkn1a, Cdkn2aについて解析を行ったが、陰性対照群と比較して有意差を示すことができなかった。
近年、グランザイムK陽性CD8+T細胞が血液中や臓器横断的に遊走・定着し、グランザイムKを放出して細胞老化・炎症を促進することが報告された (Immunity. 2021 Jan 12; 54(1):99-115)。CD8+T細胞が鉄関連細胞死であるフェロトーシスを誘導することも知られており (Nature. 2019 May; 569:270-274)、グランザイムK陽性CD8+T細胞と鉄代謝、間質性肺炎に対する炎症・線維化形成との関連について検討を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初予定していた結果が得られず、方向性の修正を要する状況であったことに加え、本実験での条件検討や手技の習熟などで時間を要した。実験をくりかえし行い、その結果を慎重に解釈する必要があった。

Strategy for Future Research Activity

着目していたZIP8において、in vitroの実験結果からはポジティブな結果が得られなかった。NCBIのGEOデータから解析を行い、強皮症関連間質性肺炎患者での鉄トランスポーターであるDMT1などの発現低下も認められることから、ほか分子にも着目しながら解析を進めていく。線維芽細胞における鉄動態の検討を線維芽細胞株を用いて検証した後に、肺線維化マウスモデルを使用してin vivoでの解析を進める。鉄代謝の異常と細胞内鉄濃度の上昇や活性酸素種による細胞障害の有無について、今後検討していく予定である。

Causes of Carryover

今年度はNCBIなどの公共データベースにおける解析を主軸に行いつつ、各実験の手技習熟や条件設定などで進捗状況が遅れたため、予定していた実験を完了できなかった。ドライ解析で得られた結果から、鉄トランスポーターの異常と細胞内鉄濃度やROS産生との関連について、解析を行っていく予定である。

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Published: 2024-12-25  

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