2021 Fiscal Year Research-status Report
喫煙曝露誘導肺気腫モデルにおけるTARC/CCL17の機能解明
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21K16134
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
佐藤 建人 山形大学, 医学部, 医員 (60723749)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | COPD |
Outline of Annual Research Achievements |
COPD(Chronic obstructive pulmonary disease)は喫煙などによって生じる呼吸器疾患であり、全世界で年間300万人が死亡しており、病態解明が求められる。COPD患者での呼吸機能の低下に着目したところ、Thymus- and activation-regulated chemokine(TARC)/Chemokine(C-Cmotif) ligand 17(CCL17)の関連が明らかになった。TARC/CCL17はTh2細胞の遊走を促すケモカインとして知られ、アレルギー性疾患との関連が多く報告されているが、COPDとTARC/CCL17との関連を詳細に検討したものは殆どみられない。これまでの我々の研究では、TARC/CCL17がマクロファージの集簇や肺気腫形成と関連することを認めており、COPDの病態への関与の可能性がより高まった。本研究では、COPDの主たる原因である喫煙曝露を行うことで、TARC/CCL17がCOPDの病態に与える影響を明らかにすることを目的としている。 TARC/CCL17をノックアウトした遺伝子改変マウスに対して、短期間の喫煙曝露を行い、野生型との比較を行った。喫煙曝露を行ったマウスの気管支肺胞洗浄液ではマクロファージの増加を認め、遺伝子改変マウスでは増加が有意に抑えられていた。このことから喫煙曝露誘導炎症にTARC/CCL17が関与することが示唆された。 以前供与を受けたCCL17ノックアウトマウスが使用できなくなったため、新規で作製を行った。ジェノタイピングにより遺伝子改変を確認し、現在個体数を増やしている所である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施途中に遺伝子改変マウス(TARC/CCL17ノックアウトマウス)を使用できなくなってしまい、新たに遺伝子改変マウスを作製することになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子改変マウスの作製がすすんでおり、研究に必要な供給ができる見込みとなっている。当初予定していた、遺伝子改変マウスを用いた研究を進める予定である。
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Causes of Carryover |
残金は、少額なので、次年度の消耗品購入に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)