2022 Fiscal Year Research-status Report
Visualization and Identification of Mechanisms Regulating the Elimination of Metastatic Lung Cancer Cells in the Brain
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21K16140
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻 貴宏 名古屋大学, 医学系研究科, 学振特別研究員(PD) (50850046)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 転移性脳腫瘍 / ミクログリア / 微小環境 / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
転移性脳腫瘍は予後不良であり、患者の生活の質を損なうため病態解明を喫緊に要する。本研究では、転移性脳腫瘍の「成立」の過程に注目し、その背景にある免疫―癌細胞間相互作用や分子機構を明らかにすることを目的としている。 具体的には、①生体内での癌細胞の運命の多様性を明らかにし、②癌細胞に対する自然免疫細胞の関与と機能を解明し、③②の応答の場に存在する細胞群を同定したうえで可視化し。④既知の自然免疫ー癌細胞の相互作用に関わるとされる因子について、ミクログリアにおける機能解析を行うことが研究開発の概要である。 2年度目である本年は前年度に達成した①2光子顕微鏡を用いて生体内での癌細胞の運命の多様さを可視化する系の作製完了②ミクログリアの癌細胞の反応への多様さを明らかにするための、ミクログリアの機能解析系の完了を踏まえ、③ミクログリアが癌細胞に応答する「場」に存在する細胞群の同定を進め、ミクログリアが十分に癌細胞の排除等に関わるデータを得た。④既知のシグナルの阻害剤投与は本年度行い、データを得た。さらに、この分子的基盤を探索するため、確立したモデルマウスにシングルセルRNAseqを行うことで、画像データと単細胞発現解析の統合を試み、ミクログリアと癌細胞の相互作用についての新たな解析系の構築と、複数セルラインでのデータ再現性を得る実験を行っており、最終年度中に論文投稿まで完了する予定である。これらの研究内容から、総じて研究計画のうち次年度に進める計画の項目は十分に達成していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
上記の通り、総じて研究計画のうち次年度に進める計画の項目は十分に達成していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、最終年度は論文の投稿を行い、研究を完成させる。
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Research Products
(3 results)