2021 Fiscal Year Research-status Report
孤発例、家族内発症例の比較によるIgA腎症の原因遺伝子の探査
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21K16195
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
佐藤 芳憲 昭和大学, 医学部, 講師 (80515312)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | IgA腎症 / 家族性腎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究に関して本研究機関でIgA腎症のコホートデータを作成し、467名の患者のデータ台帳を作成した。平均観察8.9年であった。このデータに基づいて家族性、家族性疑い、孤発性に分類した。この時点で家族性+家族性疑いがおよそ11%でありその予後が不良なことを報告した(BMC Nephrol 22, 230 (2021))同時期に中国でも同じようにKidney International Reports, Volume 6, Issue 5, May 2021, Pages 1484でも報告が同時期にあり、家族性のものは孤発性に比較して何らかの遺伝的にIgA腎症を増悪させるまたは別の腎症の合併があることが推定された。これらの報告はいままで家族性IgA腎症の予後が悪くないのではないかと指摘されていたものと大きく異なっており、遺伝子解析の方法そのものRareVariant Disease仮説の検証を行う方針が正しいのではないかという推論を支持するものと考えた。
孤発例、家族性IgA腎症患者の血清DNA抽出を患者の同意を得て行っており合わせて100検体の採取を目標としている。2021年3月末の段階で家族性11検体(すでに解析済)に合わせて孤発例45検体を抽出保存した。合計100検体の段階でエクソーム解析を行い予定である。
すべての検体で腎生検検体も確認されており順次LVSEMでの検体観察、基底膜病変の確認を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
100検体のうち2022年5月の段階で63検体まで採取できており2022年度にはエクソーム、全ゲノムへの検体発送は行えると見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度末から2023年度にかけてエクソームまたは全ゲノムの解析結果からType4コラーゲンの関与を含めて解析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
本研究の最大の支出はエクソーム解析・全ゲノム解析であり、その施行がなかったため繰り越しにより次年度使用が生じている。次年度にこれらの経費の支出を行う予定である。
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