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2022 Fiscal Year Research-status Report

免疫監視機構に注目した術後補助療法における再発予防のメカニズム解析

Research Project

Project/Area Number 21K16224
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

中村 謙太  信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (90804170)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords悪性黒色腫 / 術後補助療法 / レパトア / ケモカイン
Outline of Annual Research Achievements

悪性黒色腫は、リンパ節や遠隔転移巣を完全に切除しても、再発のリスクが高く、予後不良の原因となっている。この再発リスクを軽減するため、転移巣の根治切除後の術後補助療法として、術後12か月間の免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1抗体)の投与が2018年に保険適応となった。これにより、術後12か月間に約4割あった再発が約3割に減少した。しかしながら、抗PD-1抗体の術後補助療法を受けても、約3割は術後12か月間に再発がみられており、さらなる再発リスクの軽減が望まれる。
そのため、術後補助療法中の腫瘍免疫の変動を解析し、再発と関連する因子を探索し、再発抑制のメカニズムを解明する。特に、腫瘍免疫の中心的な役割のT細胞のクローン増殖や免疫応答に影響する血中因子に注目して解析する。
これにより、再発抑制のメカニズムが解明されれば、再発の予防による予後改善につながることが期待される。
現在、メラノーマの術後補助療法の症例の、腫瘍組織、血液、血球などを取得し、解析を進めている。腫瘍組織は、シングルセル化を行い、保存している。今後、シングルセルRNAシークエンスやフローサイトメトリーを実施して、腫瘍免疫応答を解析する。血液は、網羅的なサイトカインとケモカイン測定を実施した。現在、再発と関連する因子を解析中である。また、血球はフローサイトメトリーやRNAシークエンスを実施しており、今後、再発と関連する因子を解析する。また、T細胞レパトア解析では、再発がある症例群に比較して再発が無い症例群では、レパトアのクローン増殖が多くみられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

解析症例を18例に増やし、治療前後のT細胞のレパトア解析を実施できている。また、治療前後の網羅的なサイトカインとケモカインの測定解析を実施できている。さらに、血球のフローサイトメトリーやRNAシークエンスを実施できている。これらの情報を統合する二次解析を試行中である。

Strategy for Future Research Activity

現在までに得られた、腫瘍組織、血液、血球のデータと、予後情報を統合し、再発にかかわる因子を解析していく。情報の統合解析において、一部、外部委託にて解析を行う予定である。また、統計解析については、本大学の臨床試験センターと協力して行う。

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由:購入物品や外部委託解析の納品日が次年度となったため、次年度使用額が生じた。
使用計画:次年度使用額は4月以降に納品予定の物品購入と外部委託解析費用に使用する。
令和5年度請求額は当初の予定通り、消耗品費や論文投稿費として使用する計画である。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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