2021 Fiscal Year Research-status Report
Supportive role of regulatory T cells on chronic myeloid leukemia stem cells
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21K16276
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
原田 介斗 東海大学, 医学部, 助教 (70880441)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 慢性骨髄性白血病 / 制御性T細胞 / 白血病微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性骨髄性白血病 (CML)は造血幹細胞がBCR-ABL1遺伝子変異を獲得して分化増殖する血液がんである。本研究は、白血病ニッチの制御性T細胞に着目し、白血病細胞が制御性T細胞を誘導することおよび、白血病微小環境において制御性T細胞が白血病を支持すること、そしてこの相互作用が治療標的となることの証明を目指している。
本年度はまず、制御性T細胞を可視化したマウスにおける慢性骨髄性白血病モデルの確立のために、BCR-ABL1-Tgマウスを作成した。本マウスはDoxycycline投与を中断することでBCR-ABL1がonとなり、CMLを発症する。BCR-ABL1-Tgマウスの骨髄を非放射線照射下で生着するかどうかを検証したが、移植後にdoxycyclineを中断してもCMLを発症せず、congenicにおいても生着には放射線が必要と考えられた。そのため放射線照射下でBCR-ABL1-Tg由来の骨髄細胞を生着させて、造血再構築が完了したのちにdoxycyclineを中断する系、もしくはdoxycyclineを中断してCMLを発症させたのちに骨髄細胞を採取して非放射線照射下でFoxP3-GFPマウスに移植する系のいずれかで今後検証を行っていく。
また、humanサンプルを用いて健常人末梢血および骨髄の制御性T細胞分画をソーティングし、RNAseqを行った。末梢血の制御性T細胞と骨髄の制御性T細胞は似た遺伝子プロファイルを持っている一方で、異なるプロファイルの遺伝子も散見された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
制御性を可視化したマウスにおける慢性骨髄性白血病モデルの確立に時間を要したため、今年度ようやくメインの実験・解析を開始するところである
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Strategy for Future Research Activity |
今年度、制御性T細胞を可視化したマウスにCMLを発症させ、実際に制御性T細胞が増加するかどうかを検証していく。また、CMLを発症したマウスとコントロールマウスの制御性T細胞を用いてRNAseqを行って遺伝子発現を比較していく。
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Causes of Carryover |
CMLのマウスモデル確立に時間を要したため、メインの解析に着手することができなかったため。本年度に各種解析をすすめていくため繰り越しとした。
本年度は制御性T細胞を可視化したマウスにおけるCMLモデルを確立し、CMLマウスで制御性T細胞が増えるかどうかの実験、CMLの制御性T細胞と健常マウスの制御性T細胞の遺伝子発現プロファイルの比較、制御性T細胞を標的とした治療のイマチニブへの上乗せ効果を検証していく
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