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2023 Fiscal Year Research-status Report

脂肪組織におけるマクロファージを介したGIP受容体シグナルの役割の解明

Research Project

Project/Area Number 21K16335
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

清水 辰徳  秋田大学, 高齢者医療先端研究センター, 特任講師 (80813245)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
KeywordsGIP / 肥満
Outline of Annual Research Achievements

近年、糖尿病治療薬としてGIP受容体・GLP-1受容体をターゲットとした薬剤が使用されるようになり、その体重減少作用に注目が集まっている。GIP受容体は複数のゲノムワイド関連研究(GWAS)で肥満との関係が指摘されている点も興味深い。GIPの受容体は膵β細胞に発現し、GIPのシグナルによってインスリン分泌が促されるが、膵臓以外の多くの臓器・組織にも受容体は発現している。脂肪組織にGIP受容体が高発現していることは比較的早期に指摘されていたことであり、脂肪組織の中では脂肪細胞への発現が認められ、これまでに、GIP受容体欠損マウスの高脂肪食に対する肥満耐性が知られており、脂肪細胞のGIP受容体シグナルによる中性脂肪の取り込み作用によって説明されていた。今回我々は、脂肪細胞に加え、脂肪組織中のマクロファージにGIP受容体が高発現していることを見出しており、GIP受容体発現低下により生じる脂肪組織の変化やマクロファージを介したGIP受容体シグナルの解明は肥満への核心的な理解につながるものと考え研究を進めている。これまでに、GIP受容体欠損マウスの骨髄を野生型マウスに移植することにより、脂肪組織のマクロファージをGIP受容体欠損マクロファージに置換するモデルを用いて検討を重ねている。GIP受容体欠損マウスの骨髄を野生型マウスに移植した群(KO→ WT)、野生型マウスの骨髄を野生型マウスに移植した群(WT→WT)をそれぞれ移植後8週経過したところから高脂肪食とし、体重推移・耐糖能を評価した。高脂肪食開始前の耐糖能は両群で差はなかった。高脂肪食負荷後の耐糖能は有意差を認めなかったもののKO→WT群においてインスリン感受性・血糖など耐糖能において良い傾向を認めた。また高脂肪食負荷後の体重増加はKO→WTマウス群において有意に抑えられており、興味深い結果と考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

海外の他施設より我々のこれまでの研究結果とは逆の報告がなされたこともあり、別のアプローチを模索している。

Strategy for Future Research Activity

我々が行った骨髄移植は、マクロファージ以外も移植されることになるため、脂肪組織内のマクロファージという観点に関して、だけではなく移植された他の細胞と脂肪細胞との関係について検討してみようと考えている。

Causes of Carryover

ゲノム編集に使用する予定であった予算が、ゲノム編集の計画変更により次年度への繰り越しが生じた。繰り越しとなった助成金はこれまでの実験結果を裏付けるin vitroの実験のために使わせて頂きたいと考えている

URL: 

Published: 2024-12-25  

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