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2023 Fiscal Year Annual Research Report

外因性ケトン体生成物によるレプチン抵抗性改善メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 21K16358
Research InstitutionJichi Medical University

Principal Investigator

礒田 雅代  自治医科大学, 医学部, 客員研究員 (20743173)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords肥満 / レプチン抵抗性 / ケトン体 / 1,3-ブタンジオール / 視床下部 / 小胞体ストレス / ATP / 中鎖脂肪酸オイル
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではまず、β-ヒドロキシ酪酸前駆物質の1,3-ブタンジオール(BD)経口投与により血中ケトン体及び視床下部ATP濃度を上昇させると、食餌誘導性肥満(DIO)マウスの視床下部におけるERストレス及びレプチン抵抗性が改善し、摂食量及び体重が減少することを明らかにした。そこでBDと同様に血中ケトン体及び視床下部ATP濃度を上昇させることが報告されているMCTオイルについて検討した。DIOマウスに高脂肪食下でMCT(5 g/kg)を1日2回8週間経口投与し、摂食量及び体重を検討した。ERストレスおよびレプチン感受性は、体重減少や代謝改善の影響を避けるため、MCT3日間投与後に視床下部を採取し検討した。マウスにおいてMCTはBDと同様に血中ケトン体及び視床下部ATP濃度を上昇させたが、MCTを8週間投与してもDIOマウスの摂食量や体重は減少しなかった。一方、MCT投与によりDIOマウスの視床下部におけるERストレスマーカーの発現抑制やSTAT3のリン酸化増強は認められた。MCTはグレリンの活性化すなわちアシル化を促進することが報告されていることからアシル化グレリン濃度を測定したところ、MCT投与で上昇していた。さらに視床下部において摂食促進ペプチドであるNPYの発現が亢進していた。以上よりMCTは血中ケトン体及び視床下部ATP濃度を上昇させ視床下部におけるERストレス及びレプチン抵抗性を改善する一方でアシル基の基質としてグレリンの活性化を促進し視床下部NPY発現を増強することが明らかとなった。DIOマウスにおけるMCT投与は、レプチンとグレリンの作用が拮抗する結果、摂食量及び体重が変化しなかったと考えられ、MCTによる減量効果は限定的であると考えられる。

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Published: 2024-12-25  

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