2021 Fiscal Year Annual Research Report
Abnormality of pituitary development caused by maternal enviromental factors
Project/Area Number |
21K16370
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
坂東 弘教 神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (80790708)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 下垂体形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
先天性下垂体機能低下症(CPHD)は30超の原因遺伝子が報告されているのにも関わらず、症例の大半は原因遺伝子などが不明である。また、原因遺伝子が明らかになった家族例であっても下垂体を含めた頭部を中心とした症候が多彩であることが特徴であるため、診断に難渋することが多い。原因の一つとして知られている全前脳胞症のモデルを発展させることを目標にした。特に本研究課題ではCPHD発症の機序の可能性として、遺伝子変異に伴って発症閾値が低下している状態に加え、母体内環境因子への曝露に伴うエピジェネティック異常などの原因によって発症する可能性につき検討した。本検討では通常状態では正常の表現型を呈するOtx2遺伝子のヘテロ接合性欠損マウスを用い、母体内にアルコールを腹腔内投与を行うことで検討を行った。共同研究者から得られたOtx2欠損マウスの飼育を開始し、今後の更なる解析の準備を整えることが出来た。 また、申請者がこれまでに行ってきた下垂体形成モデルから得られた分子について、下垂体ラトケ嚢胞の病理診断マーカーとして用いうる可能性について明らかにすることを目標に、共同研究者から得たヒトサンプルを用いた免疫染色を進め、各種マーカーが使用できることを明らかにした。 また、研究者がこれまで行ってきた新たな疾患概念、”傍腫瘍自己免疫性下垂体炎”に関して研究を進め、国際誌に総説を投稿するとともに、新たな症例について検討を平行して行った。 (なお、国際共同研究強化Bの採択に伴い、本研究課題については中止となった)
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