2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on peptide-based material surface design for tissue regeneration
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21K16379
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
牧田 智 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20718415)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 組織再生 / ペプチド / 細胞アッセイ / 臓器損傷モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、消化管、肺、腹壁および横隔膜等の補強修復手術において生じる線維化を抑制し、組織再生を促進させる新規ペプチドの取得と、線維化をin vitroで評価するための基盤技術構築を目指す。今年度は、繊維化抑制ペプチドを探索するとともに、医療材料の細胞アッセイ系を構築した。さらに、ラットやウサギの複数種類の臓器損傷モデル(横隔膜/腹壁欠損、肺損傷、胃粘膜/胃漿膜損傷)を構築し、評価法を確立した。 1.繊維化抑制ペプチドの取得 今年度は、細胞の接着・増殖・分化に影響を及ぼしている細胞外マトリックスタンパク質(ECMタンパク質)に着目し、繊維化に関与する機能性ペプチドを探索した。具体的には、データベース(UniProt)から候補ペプチドを抽出し、同配列検索、物性値類似解析により絞り込みを行った。 2. in vitro/in vivoモデルの設計と確立 得られた候補ペプチドの線維化・癒着の評価を行うためのin vitro/in vivoモデルの構築にも着手した。in vitroの評価系としては、医療材料の細胞アッセイ系を構築した。in vivoの評価系としては、ラットおよびウサギを用い複数種類の臓器損傷モデル(横隔膜/腹壁欠損、肺損傷、胃粘膜/胃漿膜損傷)を作成した。候補ペプチド修飾生体材料の動物体内での挙動(組織切片、炎症反応・毒性・臓器運動追随性等)や操作性を検証し、安全性と有効性を評価する手法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitro/in vivoにおける組織再生の評価法を確立した。線維化抑制ペプチドの探索も進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は線維化抑制ペプチド候補を絞り込み、in vitro/in vivoでの検証を繰り返す。
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Causes of Carryover |
コロナの影響で、協力機関との研究がスムーズに進まず、次年度繰越額が生じた。また、オンライン会議が中心となり、交通費など次年度使用額が生じた。 次年度は、臓器損傷モデルを用いて組織再生の評価研究を加速するために必要となる動物の購入費用や飼育管理費用に未使用額を充当する予定である。
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