2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K16386
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
関根 速子 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学成田病院, 講師 (20893639)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 乳房構成 / マンモグラフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
マンモグラフィにおける乳房の構成は、脂肪性、乳腺散在、不均一高濃度、極めて高濃度の4つに分類される。不均一高濃度および極めて高濃度の場合は、「高濃度乳房」と判定される。高濃度乳房においては、マンモグラフィを撮影しても正常乳腺に病変が隠されてしまう可能性があるため、乳癌の早期発見のためには、比較読影や超音波検査の追加などのアプローチの有用性を検証すべきである。しかしながら、高濃度乳房の判定については、専門家の間でも判断が分かれる画像が多い。また、多量のマンモグラフィを読影する検診においては、乳房構成よりもカテゴリー判定を重視すべきであることから、人工知能を用いた乳房構成を自動判定システムの作成は、乳癌検診において有用であると推考する。 本研究の目的は、マンモグラフィの乳房構成を自動判定するモデルを作成することである。 乳房の構成は、年齢や乳房の大きさに影響を受けることが知られているため、撮影時の年齢は重要な情報として抽出対象とした。撮影時の乳房厚が3cm未満の場合は、画像上の乳房構成の評価より脂肪性よりに判定する場合が多いことから、3cm未満の乳房厚の画像を除いた。連携施設より、それぞれの乳房構成のマンモグラフィをDICOMにて提供していただいた。これを、昨年度に作成したプログラムを使用して、乳房の画像部分のみをそれぞれ抽出し、また同時に、DICOM情報として含まれる年齢を自動抽出した。こうして得られた情報をもとに、乳房構成を判定する初期モデルを作成し、既存の画像を用いてその予測精度を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究者の体調不良により、約半年間にわたって研究の中断を余儀なくされた。 その後、体調は回復傾向にあるため、現在のところやや遅れているが、予定の範囲での研究を継続する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
各乳房構成のマンモグラフィをそれぞれ200例ずつ追加し、初期モデルの予測精度の向上をはかる。 モデルの精度向上が確認されれば、ランダムに抽出した別の100例の画像を用いて、判定医2名による判定結果と比較して、その一致率を算出する。 さらに、このモデルを汎用化させるために、躯幹施設の任意型健診で撮影されたマンモグラフィを用いても評価を行う。そして、その結果と、日本乳がん検診精度管理中央機構のA判定の読影認定医2名の判定結果と比較し、その一致率を算出する。 躯幹施設とモデル作成施設では、撮像機器、画像処理条件、ピクセル数等が異なるため、2施設間のマンモグラフィで有用性が確認できれば、汎用性が認められると判断する。
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Causes of Carryover |
研究者の体調不良により、国際学会への参加ができず、学会参加費や旅費の使用が予定よりも少なかった。
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