2023 Fiscal Year Research-status Report
新しい複合組織移植の開発と社会とのインタラクション
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21K16393
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Research Institution | Shizuoka Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
荒木 淳 静岡県立静岡がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (00508088)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 複合組織移植 / 機能再建 / 移植医療 / 異分野共同研究 / 国際共同研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
様々な神経、免疫、腫瘍疾患によりしばしば患者の肛門機能は失われてしまう。この場合、排泄のために腹部に人工肛門「ストーマ」が造設される。腸管を腹壁から引き出し腸管皮膚瘻を人工的に作り、体表面にパウチを貼り、持続的に出てくる便を収容する方法である。これにより確かに多くの患者の命は救われてきた。しかし、ストーマの存在そのものによる新たな苦痛を患者に強いることとなったのもまた事実である。管理の猥雑さに加え、整容面や精神面の問題は重く、深い。これらの問題に対し、我々は国際異分野共同研究という形で解決法を追求している。形成外科医、大腸外科医、解剖学者、基礎研究者らが共同で、新しい複合祖域移植の開発を行った。特に、ヒトご遺体を用いて陰部神経および陰部動静脈を吻合する移植モデルについて開発を行った。ご遺体において神経血管は1-2mm程度と細いものの、マイクロサージャリーの技術を用いて十分吻合は可能であることが 分かった。 また、実際に本複合組織移植のレシピエントとなりえる直腸がん患者の造影CTを用いて、手術に用いる血管のイメージングを行った。一般的なマイルズ手術後も陰部動静脈はしっかり残っており、内径も2mm程度と吻合か可能であるという結果が得られた。 その他、患者およびご家族を対象としたアンケートを作成したり、ホームページを作成したりすることで社会意識調査の準備を行った。ホームページには英語版を実装し、国際共同研究の強化に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
イヌの実験が物価の高騰や人的要因によりやや遅れている。臨床応用を見据えた場合、むしろ霊長類を用いた方がいいという意見もあり、カニクイザルでの実験を検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の通り、イヌの実験が物価の高騰や人的要因によりやや遅れている。臨床応用を見据えた場合、むしろ霊長類を用いた方がいいという意見もあり、カニクイザルでの実験を検討している。 研究の国際的な啓蒙やホームページによる情報公開を今後強化していく。
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Causes of Carryover |
次年度に経費の掛かる実験を予定しているため。
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