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2021 Fiscal Year Research-status Report

ABO血液型不適合腎移植における抗血液型抗体価リバウンド現象発症機序の解明

Research Project

Project/Area Number 21K16396
Research InstitutionAkita University

Principal Investigator

山本 竜平  秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (90770652)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords液性拒絶 / ABO血液型抗体 / リバウンド現象
Outline of Annual Research Achievements

ABO血液型不適合腎移植では、術前に抗血液型抗体価を十分に低下させるための強力な脱感作療法が必要不可欠である。しかし、抗体除去療法を施行したに関わらず、すぐに抗体除去療法前の抗血液型抗体価まで再上昇してしまういわゆる『リバウンド現象』はリツキシマブ時代となった現在においてもしばしば遭遇する事象である。秋田大学で2006年~2021年までに施行したABO血液型不適合腎移植76例で検討を行った結果、ABO血液型抗体価のリバウンド現象を認めた症例は19例(25%)認めていた。リバウンド現象が起こる術前の危険因子はベースラインの抗血液型抗体価128倍以上と抗A抗体であった。また、今回の研究で液性拒絶反応を発症した症例は10例(13%)であった。液性拒絶反応のリスクに対する多変量解析の結果、治療開始前や移植直前のABO血液型抗体価は液性拒絶反応の有意な危険因子でなかったのに対して、抗体価リバウンド現象は急性拒絶反応発症した10例中7例で認めており液性拒絶反応の有意な危険因子であることが明らかになった(p=0.007)。そのため術前抗体価リバウンドを認める症例に対しては、術前脱感作療法をさらに強化することで移植腎予後の改善させる一助になる可能性がある。また、抗体除去療法後に抗血液型抗体価のリバウンド現象を起こす様な免疫応答が活発な個体ではRIT投与後でも2次リンパ組織中にB細胞レパートリーが残存し、周術期の血中BAFF濃度をみることでリバウンド現象を予測できるという仮説をため現在研究を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ABO血液型不適合移植患者の基本情報のデータベースの作成および検体の採取や保存は概ね順調に進んでいる。現在、手術の際に採取したリンパ組織の染色及び血清でのBAFFの測定を進めており症例が目標数に達したところで解析を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

抗体産生能に関与すると考えれているB細胞レパートリーや、B細胞の活性化・成熟・生存に関わるBAFFなどのサイトカインの測定と解析を行い、抗血液型抗体価リバウンド現象とRIT投与後の2次リンパ組織中のB細胞レパートリー、BAFF発現との関連性を明らかにしていく。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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