2022 Fiscal Year Research-status Report
Preserensitization therapy for ABO incompatible organ transplantativation of post-vaccination immunity by selective blockade of B lymphocytes in deson
Project/Area Number |
21K16412
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Kure Medical Center |
Principal Investigator |
森本 博司 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, 医師 (20846860)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ワクチン / 臓器移植 / 血液型不適合 / 脱感作療法 / リツキシマブ |
Outline of Annual Research Achievements |
ABO血液型不適合臓器移植では、術前脱感作療法による抗血液型抗体産生細胞の抑制が不可欠であり、抗CD20モノクローナル抗体(リツキシマブ)を使用するプロトコールがスタンダードとなっている。しかし、リツキシマブによる非特異的なB細胞の抑制状態は術後も長期にわたって続くため、ワクチンによる免疫獲得能は著明に低下する。そこで、リツキシマブの代わりに抗CD1d抗体を用いて血液型抗体産生に関わるB細胞サブセットのみを特異的にブロックすることにより、抗血液型抗体の抑制を維持しつつワクチンによる免疫獲得能を保持できる可能性を探るのが本研究の目的である。抗CD1d抗体投与により血液型抗体産生を抑制し、かつワクチンの効果が保持されるという仮説を証明するため、以下のような検討を行う予定である。 ①抗体価測定系の確立(2023年度) 野生型C57BL/6マウスにヒト赤血球と、仮想不活化ワクチンとして卵白アルブミン(OVA)を免疫し、抗血液型抗体、抗OVA抗体を測定する系を作成する。 ②抗CD1d抗体投与と抗体価測定、フェノタイプ解析(2023年度) C57BL/6マウスを3グループに分け、それぞれにIsotype control、抗CD20抗体(リツキシマブ)、抗CD1d抗体を投与(Day0)した後、ヒトA型赤血球とOVAで2回免疫を行う(Day1, Day8)。免疫後2週(Day22)、6週(Day50)で抗A抗体・抗OVA抗体の産生状況を確認する。末梢血中B細胞フェノタイプ解析も同時に行う。ワクチンとして、H-2Kb拘束性OVA由来の抗原ペプチドと免疫賦活剤とエマルジョン化し、C57BL/6マウスに腹腔免疫する。また、T-Select H-2Kb OVA Tetramer(TS-5001-1C)を用い、CD8陽性細胞中のTetramer陽性細胞率(%)を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究施設において新型コロナウイルスクラスターが複数回発生し、実験開始が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスクラスター発生の危険は常にあるが、研究施設常駐の研究員に協力を依頼し、研究責任者が実動不可能な場合にも実験遂行可能な状態になるよう調整中である。
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Causes of Carryover |
研究施設において新型コロナウイルスクラスターが複数回発生し、実験開始に至らなかったため。当該年度に予定していた動物実験にかかる費用を次年度に使用予定である。
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