2022 Fiscal Year Research-status Report
GlucocorticoidのBarrett食道癌発生予防および治療への応用
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21K16413
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
郷右近 祐介 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00899099)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 食道癌 / Glucocorticoid receptor / バレット食道癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
Glucocorticoid receptorと癌の関係について、食道腺癌を中心に情報収集をおこなった。また、当科で積極的に行っているGlucocorticoid receptorと乳癌に関する研究の担当者と共に、実験手法の検討を行い、研究計画の詳細を立案した。 使用する細胞株を選定するためCancer cell line Encyclopedia (CCLE) ribonucleic acid(RNA)-シークエンスデータよりRNA発現の有無を確認した。これにより、使用する細胞株を選定した。 以上の内容より、Barrett食道癌細胞株(OE33)を購入し培養を開始した。培養は順調に進んでいる。 これを用いて、リアルタイムPolymerase Chain Reaction(PCR)によりGlucocorticoid receptorの発現動態を検討することを計画している。また、これにデキサメタゾンを添加し、細胞増殖能と遊走能を検討する予定である。炎症性サイトカイン遺伝子などの因子についても検討する予定であり、これにデキサメタゾンを添加した際の変化もみたいと考えている。 以上により、外因性のステロイドがGlucocorticoid receptor-serum and glucocorticoid-regulated kinase経路を活性化し、炎症性サイトカインの自己産生を抑制することで、癌細胞の増殖と転移の抑制に寄与するか明らかにしたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
情報収集と細胞株の選定が終了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
食道腺癌細胞株 (OE33、FLO-1) において、リアルタイム PCR により GR と SGK1 の発現動態を検討する。また、interleukin (IL)-6,IL-8、vascular endothelial growth factor (VEGF) などの 炎症性サイトカイン遺伝子の発現も検討する。これに 10nM、100nM のデキサメタゾンを添加し、上記因子の変化と細胞増殖能と遊走能を検討する。これにより、外因性のステロイドが GR-SGK1 経路を活性化し、炎症性サイトカインの自己産生を抑制することで、癌細胞の増殖と転移の抑制に寄与するか明らかとしていく。
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