2023 Fiscal Year Research-status Report
DNAメチル化異常を標的とするリキッドバイオプシーを用いた食道癌診断技術の開発
Project/Area Number |
21K16423
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
岸野 貴賢 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (60738681)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 食道癌 / メチル化マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の研究より、食道癌のメチル化マーカーとしてHOXA9、OPLAH、TFAP2E、ZNF569、TFPI2、TWIST、CCNA1を候補遺伝子としてプライマーを作成。院内に保存している食道癌患者42名の検体(病変部、非病変部、血清)を用いてリアルタイムPCRを施行した。研究の目標としてはリキッドバイオプシーにて血液中に流出したDNAのメチル化を測定することにより、食道癌の早期診断技術の開発を行うこと。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リアルタイムPCRをまずSYBR GREEN法で施行。院内の保存検体は病変部と非病変部、血清に分けて施行した。いずれも優位な増幅を認めていたが、解析より非特異的な増幅が疑われた。SYBR GREEN法は感度が高いものの、特異度が低いとの欠点がある。そのためリアルタイムPCRをプローブ法に切り替えて行った。結果としては病変部と非病変部ではメチル化を検出することが可能であり、特にHOXA9とZNF569が有用なマーカーの候補としてあげられたが、肝心の血清からはDNAのメチル化を検出することができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
患者組織からはDNAのメチル化は検出可能ではあったが、血清からは検出はできなかった。原因として血液中に漏出しているDNA量が非常に少ないことが原因として考えられる。今後はデジタルPCRを用いた解析や、新たな候補マーカーの検索を行っていく。
|
Causes of Carryover |
マーカー候補の遺伝子のメチル化を、リキッドから得られたDNAで検出できておらず、研究が遅れいている。デジタルPCRを用いるなどして、最適な方法を検討していく。
|