2022 Fiscal Year Research-status Report
ユビキチン修飾系を標的とした新規消化器癌治療法の開発
Project/Area Number |
21K16483
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
國重 智裕 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (70745801)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | E3ユビキチンリガーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
早期診断や新規治療薬の開発等により癌治療は飛躍的な進歩をとげ,多くの癌腫において治療成績は向上している.しかしながら,進行・再発 消化器癌は,今な お治療抵抗性で予後不良である.近年,腫瘍進展におけるユビキチン・プロテアソームシステムの重要性が世界的に論文報告 されている.本研究では,ユビキチ ン・プロテアソームシステムの中心的役割を担うE3ユビキチンリガーゼの 一つであるUBR5に着目し,難治性 消化器癌を対象として,臨床検体を用いたUBR5発現 レベルと臨床データや予後の検証・種々の実験を行う.難治性消化器癌の新たな進展機序を 解明し,新規治療薬としての可能性について検証することを目的とす る. 本研究の目的は,胃癌や食道癌などの消化器癌を対象として,癌の進展におけるE3ユビキチ ンリガーゼの一つであるUBR5の役割を解明するこ とである.これまでに応募者らは,ユビキ チン・プロテアソームシステム異常に着目し,消化器癌細胞におけるE3ユビキチンリガーゼ の過剰 発現が臨床的意義を有することを 明らかにしてきた.本研究では,独自に蓄積してき た一連の研究成果と最新の癌研究報告に基づき,UBR5の消 化器癌に対する治療標的として の意義を検証す る. 今回、われわれは胃癌の臨床検体を用いてUBR5の発現レベルと臨床学的因子との関連性を検証している。まず、胃癌の切除検体を用いてUBR5の発現レベルをリアルタイ ムPCR、免疫組織染色を行い発現レベルの確認を行なっている。また、病変部と非病変部での発現レベルの相違についても検証している。
今回のデータでは病変部でのUBR5の発現レベルが低く、再度検討を行い再検討を行う方針としている。 可能であれば、発現レベルの変化と治療効果、生存期間の関連を統計的検証を行い、治療効果予測因子として有用性について検証を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナの影響もあり、臨床業務の増加・物品納入の遅延等のため。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点の研究ではUBR5の発現が強くは確認出来ず、再研究を行なう方針としている。
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