2021 Fiscal Year Research-status Report
Clinical significance of Jagged2 Notch non-canonical pathway in colorectal cancer
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21K16489
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
長谷川 慎一郎 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 消化器外科医長 (60621026)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Jag2 / 大腸癌 / 細胞株 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、癌の進展におけるJag2の重要性が注目され様々な癌腫においてJag2の有用性が報告されてきている。しかしながら本研究のように遺伝子改変マウスを用いた基礎実験を着想とし、細胞株、NOD/SCIDマウス、臨床検体を用いたオルガノイド培養、臨床・予後情報との検討という系統だった研究は存在しない。実際の臨床検体におけるJag2の発現確認やNotch以外の結合タンパクの選出・発現検証は実臨床へ応用していく上で重要である。またJag2のNotch non-canonical pathwayの存在を証明できれば、Notchシグナルを温存した上で癌幹細胞制御や悪性度の改善が可能となり、新規治療戦略の開発につながる可能性がある。本年度は大腸癌細胞株を用いたJag2の機能解析を中心に行った。まず、細胞株からmRNAを抽出しqRT-PCRを用いてそれぞれの発現レベルを確認し4つのJag2高発現大腸癌細胞株(HCT116, SW480, SW620, RKO)を選出した。ここでは先に述べたマウス血管内皮細胞の発現レベルをコントロールにおいた。HCT116に対してshRNAをインフェクションさせJag2の発現抑制株を樹立した。Proliferation assayおよびScratch assayにてJag2の発現抑制にて有意に増殖能および遊走能が低下した。蛋白レベルでのJag2の低下をウェスタンブロッティングにて確認した。今後、MTT assayを用いて薬剤感受性についても検証する。これらは他の細胞株を用いても施行する。またそれらの変化がJag2の標的分子(CD44, ANTXR1)の発現抑制でも同様に出現するか、強制発現により変化が回復されるかを検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞株を用いた発現抑制実験を中心に行っているが、RNAのレベルでの抑制はPCRにて容易に確認できたが、WBを用いた蛋白レベルでの確認に苦労を要した。WBに適した抗体がなかなか見つからず時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は発現抑制株の作成とともに臨床検体を用いたオルガノイド作成およびオルガノイドを用いたJag2の発現抑制実験を行っていく。
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Causes of Carryover |
先に述べたようにWBで苦労し予定していた研究進捗が出来なかったため予算が次年度に持ち越しとなった。
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