2022 Fiscal Year Research-status Report
Optimization of decellularization process of allogeneic vascular grafts to maximize tissue regeneration
Project/Area Number |
21K16499
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
川尻 英長 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40515235)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 生体内組織工学 / 自家移植 / 同種移植(親子間移植) / 物理特性最適化 / 脱細胞化処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では現在臨床応用を行っている自家結合組織代用血管に脱細胞化処理を加え、同種移植組織として応用する技術の開発を行っている。開発した物理特性計測システムを用いて、様々な検体について種々の力学的パラメータ計測を行った。 生体内組織工学代用血管をビーグル犬皮下で作成し脱細胞化処理を行ったが、処理前後の比較試験では脱細胞後も十分な強度が保持されていることが確認できた。 ビーグル犬で作成した脱細胞組織を同種移植するパイロットスタディーも開始している。 より短時間で十分な脱細胞化を行なうために、脱細胞化プロトコールについても以前用いていた方法を見直し、組織学的評価・DNA定量で確認しつつ条件設定を行った。実際の同種移植臨床応用の場面を想定すると、さらに短時間で完結できる脱細胞化処理が望ましいと考えた。これまで用いていた界面活性剤を用いた灌流法では、洗浄などの全ての工程を含めると顕著に短縮する事は実現できなかった。そこで2022年度は、より処理効率を高めるために、大量の処理液を用いて強く振盪する方法を試してみた。この方法では特殊な設備が不要なため、様々な臨床現場における処理が可能となり、より手技を簡便にできると考えられた。次年度は更なる処理時間の短縮と最適化を目指し、脱細胞化処理条件の開発を行う。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に研究は進んでおり、徐々に成果報告も開始している。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は振盪法を用いて更なる処理時間の短縮と最適化を目指し、脱細胞化処理条件の開発を行う。また脱細胞組織を用いた同種移植動物実験を推進する予定である。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍により、海外を含め当初予定していた学会報告が制限された。本年度は研究成果を取りまとめ、追加実験を行った後に積極的に情報発信を行う予定である。
|
Research Products
(3 results)