2021 Fiscal Year Research-status Report
分泌型タンパク質Tsukushiの臨床応用を目指した研究
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21K16516
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山田 竜也 熊本大学, 病院, 助教 (80879841)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Tsukushi / 肺腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
今後は臨床応用へ展開するために、1.TSKの肺癌組織での発現レベルと予後の関わりを明らかにすること、2.血清中のTSK濃度と予後の関わりから予後マーカーとしての可能性を探ることを目的とした実験を予定していた。1年目にまずは肺癌組織のTSKの免疫染色を中心に行う方針とした。Novus社のラビットポリクローナル抗体を用い免疫染色を行った。抗体は新しく購入したため、再度条件検討を行った。条件は以前の条件と同じで問題ないとの結論に至った。その後、約100症例の免疫染色を施行した。細胞質を中心に染色を認める他、間質にも染色を認めた。我々の考えではTSKは腫瘍細胞に強く染色され間質はあまり染色されないと考えていたため、新たな発見であった。分泌タンパク質であること、その他のSRLPのタンパク質の報告を考慮すると間質が染まることは不思議なことではないと考える。現時点では免疫染色は行ったが当院のデータベースとの照合することができておらず予後との関連は導き出せていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
条件検討を行ったが何度かうまくいかないことがり、時間を要した。最終的には以前と同じ条件で可能との判断に至った。臨床業務のため、研究の時間が十分に確保できなかったことも原因であると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫染色が遅れているため、そのデータもまとめる必要性がある。その後ELIZA法を用い肺癌患者血清のTSK濃度を測定する。データベースと合わせることでTSK濃度と予後の関係が明らかになると考えている。更に、肺癌中のTSKの発現レベルと血清のTSK濃度に相関関係を認めるかも明らかになると考えている。
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Causes of Carryover |
免疫染色が必要であれば追加の染色を予定したい。また、予定通りELIZAの実験を次年度に行う予定である。
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