2021 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of biological risk factors for perioperative complications and development of an early warning system using machine learning
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21K16549
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Research Institution | Saiseikai Research Institute of Health Care and Welfare |
Principal Investigator |
鈴木 康之 社会福祉法人恩賜財団済生会(済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門), 済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門, 客員研究員 (10745144)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 周術期合併症 / 周術期アナフィラキシー / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
#1 周術期合併症の早期警戒システムの開発 手術室で用いる生体情報モニターと、電子麻酔記録システムの間にあるシリアル通信を、bluetoothモジュールを用いて、バイパスして脈拍・血圧などの情報を得る方法を確立している。これにより、既存の電子麻酔記録システムの運用を阻害すること無く、研究目的に生体情報を入手することができる。蓄積されたデータは時系列データである。時系列データを元に周術期合併症を予測するためには、データのトレンドの変化を検出する方法が有用であると考えている。リアルタイムにトレンドの変化を検出し、早期に周術期の有害事象の警告を示すことを目標とする。 #2 MRGPRX2を中心とした周術期anaphylaxisの検討 Mas関連G蛋白質共役型受容体X2 (MRGPRX2)は、肥満細胞に発現し、特定の薬物で刺激されると、特異的IgE抗体を介さずに、ヒスタミンを遊離する働きを有する。筋弛緩薬や抗生物質でこの反応が起きると報告されており、我々はこれまでに、非脱分極性筋弛緩薬であるロクロニウムでanaphylaxisを起こした患者の血球を用いてbulk-RNAseqや、MRGPRX2の遺伝子変異について検討を行ってきたが、症例数が少なく、アナフィラキシー関与すると思われる、遺伝子発現量の差異や、遺伝子の変異を特定することができなかった。症例数を増やし、RNAseqや遺伝子解析を行うことで、原因を特定したい。 #3周術期アナフィラキシーの症例集積 周術期アナフィラキシーは発生頻度が非常に少ないため、症例数確保が問題であった。対策として、全国の済生会病院にアンケート調査を行い、既往症例の情報を集めた。約10例程度の症例を確保し、現在、詳細情報を収集しているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度中に、生体情報モニターから、サーバーへ生体情報を送るシステムを構築する予定であったが、転送プログラムの開発が遅れている。2022年度中に転送プログラムを完成させて、データ集積を開始する。
遺伝子解析については、anaphylaxisの症例が非常に少なく、検体を集めることが難しい状況が続いている。現在保有している周術期にアレルギーを起こした患者4検体のMRGPRX2遺伝子の変異解析を優先することにした。 また、MRGPRX2に関する先行研究がいくつか報告されており、それらの情報を元に、MRGPRX2の機能解析に主眼を置くことも検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中に、生体情報を情報ストレージサーバーに転送するシステムを開発する。 アナフィラキシー症例の検討については、全国の済生会病院にアンケート調査により得られた情報を元に、周術期アナフィラキシーに関わるリスク因子をより詳細に検討していくこととする。 MRGPRX2遺伝子領域をPCRで増幅させ、nanoporeシークエンサーで遺伝子解析を行う予定である。 また、MRGPRX2を発現したラット好塩基球様細胞RBL-2H3を用いて、MRGPRX2を刺激した後の変化をより詳細に調べることも検討している。
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Causes of Carryover |
該当症例の血液検体が収集が進んでおらず、遺伝子解析ができない状況であった。 現在、済生会総研を中心に全国規模での検体収集を予定している。
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