2023 Fiscal Year Annual Research Report
くも膜下出血後の早期脳損傷における上皮成長因子受容体の役割の解明
Project/Area Number |
21K16605
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
中野 芙美 三重大学, 医学部附属病院, 診療等従事者 (50850731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Early Brain Injury |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画通り実験を遂行した。 オスC57BL/6マウスを用い血管内穿孔くも膜下出血(SAH)モデル及びshamモデルを作成した。上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤投与によりSAHモデル作成24時間後の神経所見及び脳浮腫の改善、神経細胞アポトーシス数の抑制、SAH72時間後の神経所見の改善及び神経細胞アポトーシス数の抑制が見られることを確認した。 次に、SAH後のEGFR活性化の下流因子の検索を行った。アポトーシスを起こしている神経細胞におけるterminal deoxynucleotidyl transferase-mediated d-UTP nick-end labeling(TUNEL)法及びcleaved-caspase 3の発現、EGFR/Nuclear factor-kappa B (NFkB)-inducing kinase/NFkB経路の発現をウエスタンブロット法及び免疫染色で確認した。NFkBのisoformのうち、phosphorylated-p65は主に変性神経細胞に発現していた。これらのことより、SAH後の神経細胞アポトーシスにおけるEGFR/NFkB-inducing kinase/NFkB経路の関与が示唆された。 これらの実験結果を論文にまとめStroke誌に投稿し受理された。 さらにSAH後の病態において、EGFRのリガンドの一つであるマトリセル蛋白テネイシンC(TNC)に着目し研究を進めた。TNCはSAH動物モデルにおけるvasospasmやearly brain injuryへの関与、SAH患者髄液中での濃度上昇が報告されている。こちらの結果も今後論文投稿を予定している。
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Research Products
(1 results)