2023 Fiscal Year Annual Research Report
Validation and Standardization of Psychosocial Assessment Tools in Epilepsy Care
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21K16616
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤川 真由 東北大学, 大学病院, 助教 (80722371)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | てんかんセルフスティグマ / ソーシャルサポート / quality of life / 自己効力感 / トランジション / 心理社会評価 / てんかんリハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、てんかん患者に特化した心理社会評価尺度の信頼性・妥当性検証をおこなうことにより、心理社会的評価方法の標準化を目指すことである。さらに、臨床ニーズに対応した簡易版評価尺度の作成も行う。それにより、国内患者への貢献のみならず、てんかん領域の国内外の治療効果研究や評価ガイドラインへの追加に寄与することが期待される。 2023年度(最終年度)の本研究機関でのてんかんモニタリングユニット入院精査における心理社会的評価の実施症例数(同意取得件数)は、86例(成人64名・小児22名)であり、おおよそ例年通りの実施症例数を得た。尺度の信頼性・妥当性検証については,以下の進捗があった: 1)てんかんセルフスティグマ尺度である日本語版ESSは、二因子構造がデータへの適合度が高く、二種類のセルフスティグマ(i.e., enacted stigma,felt stigma)を測定する意義が示された。さらに現在はESSを用いて、側頭葉てんかん患者のセルフスティグマやその他の心理社会的パターン,特徴について解析し、学会発表した。論文準備中である。 2)てんかん患者のソーシャルサポートとquality of life (QOL)の関係性を,従来の統計学的問題を克服するためにネットワーク解析手法を用いて解析し、論文発表した。 3)てんかん患者の疾患管理への自己効力感尺度、ソーシャルサポート尺度、QOL尺度についての妥当性・信頼性は,それぞれ解析を終え,学会発表と論文発表の準備中である。 4)成人移行期の小児てんかん患者を対象に、親と患児の間で共通の心理社会的評価尺度を用い、親子間の認識の差異とその要因を解析し、学会発表した。現在,論文発表の準備中である。
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