2022 Fiscal Year Annual Research Report
低出力超音波パルス療法による関節拘縮予防及び改善効果の検討
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21K16646
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金澤 憲治 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00804709)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 関節拘縮 / 低出力超音波パルス療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット膝関節不動化モデルを使用して低出力超音波パルス療法(Low-intensity pulsed ultrasound:LIPUS)の関節拘縮予防効果を検討した. LIPUS群:吸入麻酔下にLIPUS(SAFHS Teijin, 4000J・有効強度30 mW/cm2 ・1回20分)とコントロール群に分け, 固定期間は2週間, 4週間, 6週間とした. 関節包を採取し, 定量PCRを行った. 拘縮に伴う線維化で増加するCol1a1(p<0.05), TIMP-1 (p<0.05), 軟骨化成と関連するBiglycan (p<0.05), Lumican (p<0.01), Fibromodulin (p<0.05), Sparc (p<0.01)の遺伝子発現がLIPUS群の4週で有意に減少し, 拘縮予防効果の可能性が示された. LIPUSによる橈骨遠位端骨折術後の関節拘縮予防効果の検討した. 装置の超音波が発生しない群をコントロール群, 超音波が発生する群(手術翌日より連日8週間使用)をLIPUS群とし, 2群比較を行った. あらかじめランダム化した上でLIPUSを使用し, 最終的に匿名化したナンバリングとデータ結合を行った. 評価項目はレントゲン撮影, 可動域, VAS(Visual Analogue scale), 上肢スコアリング(DASH), 心の健康チェック表(K6), アテネ不眠尺度 (AIS)とした. 48名がエントリーし, 8名除外した. コントロール群21名, LIPUS群19名, 術前待機は7.9日 (SD4.4), 7.4日 (SD4.5)であった. VAS, DASH, K6, AISにおいて2群間で有意差は見られなかった. また可動域 (背屈, 掌屈, 回内, 回外)において2群間で有意差は見られなかった.
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