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2021 Fiscal Year Research-status Report

悪性骨軟部腫瘍各組織型の細胞内代謝に適応したferroptosis誘発療法の開発

Research Project

Project/Area Number 21K16670
Research InstitutionOsaka International Cancer Institute

Principal Investigator

田宮 大也  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, リハビリテーション科 部長 (70811686)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2023-03-31
Keywordsferroptosis / sarcoma
Outline of Annual Research Achievements

現在までのところ、脂質代謝を中心に研究を行っている。脂肪酸は様々な細胞内生理機能に関わっている。多価不飽和脂肪酸は複数の酵素により代謝され生理活性物質として機能する。その過程においてLong-chain-fatty-acid-CoA ligase 4 (ACSL4) やLysophosphatidylcholine acyltransferase 3 (LPCAT3), Lipooxygenase (ALOX) が触媒として働き、過酸化脂質を産生することから、ACSL4, LPCAT3, ALOX5, 12, 15はferroptosisの制御因子である。そこでACSL阻害剤であるTriacsin CやALOX阻害剤であるBaicaleinを脂肪肉腫株および非がん細胞株や上皮性がん細胞株に作用させたところ脂肪肉腫でのみ細胞死が生じた。現在それら細胞株でACSL4, LPCAT3, ALOX5, 12, 15の発現量を測定する準備を行っている。その結果にもよるが、特に脂肪肉腫では脂質代謝制御因子であるPPARγの発現が亢進しており他の肉腫と異なり脂質代謝が異なる可能性があるという仮説が阻害剤での実験結果からは想定される。次の実験としてTriacsin CやBaicaleinとferroptosis誘導剤であるRSL-3やML162との併用実験を行い相乗効果があるのかを評価する予定である。鉄代謝やミトコンドリア代謝については以前からの研究を継続して進行できている。ミトコンドリア代謝についてはSHARPINとの関連が明らかになってきており論文化を進めたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

脂肪代謝、鉄代謝、ミトコンドリア代謝、メチオニン代謝について実験計画を立てているが、脂肪代謝および鉄代謝については予定通り進行している。ミトコンドリアおよびメチオニン代謝については予定よりはやや実験できていないのが現状である。現在各肉腫細胞株においてExome sequenceを行っており、それによってMTAP欠失細胞が明らかになると思われる。メチオニン代謝についてはExome sequence結果によって実験の進行を期待できる。ミトコンドリア代謝については2018年に獲得した科研費の続きで論文作成を進めておりSHARPINノックダウンによるPGC1αの発現亢進が確認でき、その下流で電子伝達系のサブユニットであるComplexIの発現亢進及び活性上昇が認められた。現在活性酸素がその下流で発現亢進しているのか、PGC1αによる抗酸化作用によりそれが抑制されているのかを確認しようとしていることころである。以上からは進行としては概ね良好と考えている。

Strategy for Future Research Activity

研究実績の概要、および現在までの進捗状況欄にも記載しているが、現在進行中の実験があり、その結果により研究の発展が期待できると考えている。脂肪肉腫は臨床的に治療が難しい肉腫の一つであり、ぜひとも研究を進めたいと考えている。それ以外の注目している代謝経路についても肉腫治療の発展のためferroptosisと関連付けて研究を進捗させたい。現在のところ、当初の想定と大きく外れている結果は出ておらず、研究計画の変更は今のところ考えていないが、Exome sequenceの結果によっては遺伝子レベルで当該代謝経路に関連する遺伝子変異が見つかる可能性があるので臨機応変に対応したいと考える。

Causes of Carryover

976円であり端数であったため次年度に持ち越した。ほぼ計画通りの使用額であったため問題はないかと考える。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Effectiveness of ferroptosis in bone and soft tissue sarcomas2021

    • Author(s)
      田宮大也 若松透 竹中聡
    • Organizer
      第80回 日本癌学会学術総会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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