2021 Fiscal Year Research-status Report
ストレスシールディングフリーを実現:新規開発材料によるチタンファイバープレート
Project/Area Number |
21K16681
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
滝沢 崇 信州大学, 医学部, 特任助教 (40748109)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | Scaffold / 整形外科 / 骨再生 / 生体材料 / Titanium |
Outline of Annual Research Achievements |
Titanium Fiber Plate(以下TFP)は骨と厳密に同等の弾性率を持ち合わせた線維性の多孔性構造を有しており、 既に骨再生の足場材として有用であると報告した。今回チタン繊維の長さと直径の比を定義したアスペクト比(Aspect Ratio:AR)を調節することにより表面積、多孔率、引張率の高い改良型のTFP(AR500)を開発できた。本研究の目的は、AR500のTFP(以下改良型TFP)が長期間骨と共存してもストレスシールディングを生じないインプラントである、という仮説を検証することである。 本研究で有効性が認められれば、プレート固定術へのTFP利用が超薄型という利点に加えて、ストレスシールディングが起きず抜釘手術が不要となり永続的に留置できる可能性を期待できる。このような発見は、従来のチタンインプラントにはない創造性を兼ね備えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、全身麻酔下前側方アプローチでラットの腰椎に対するプレート固定を計画していたが、手術手技の困難さから別の実験モデルを考案した。ウサギの尺骨をボーンソーで骨折させ、同部をプレート及びステンレス製のスクリューで固定するモデルを作製した。両肢の尺骨をそれぞれ改良型TFP、コントロールのプレートで内固定し、12週後、26週後、52週後に組織摘出を行い、μCT、骨組織標本で骨皮質の萎縮形態の評価を行う。評価部位は近位固定端、固定中央部、遠位固定端の3か所とした。
|
Strategy for Future Research Activity |
尺骨内固定用の改良型TFP作製および新モデルでのIn vivo実験を行い、改良型TFPがストレスシールディングを起こさないインプラントであるかの検証を進めていく。
|
Causes of Carryover |
当初計画で見込んだよりも安価に研究が進んだため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は令和4年度請求額と合わせて消耗品費として使用する予定である。
|