2021 Fiscal Year Research-status Report
Novel osteomyelitis biomarkers identified by plasma metabolome analysis
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21K16692
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
磯貝 宜広 国際医療福祉大学, 医学部, 助教 (50573341)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 検体収集 / 解析条件の吟味 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では骨感染症患者の採血検体を用いてメタボローム解析を予定している。しかしメタボローム解析は食事などの背景因子による影響を受ける可能性があり、このことは本研究の結果に大きな影響を与える可能性がある。骨感染症は、特に今回解析対象としている術後感染とすると非常に頻度が低く、その検体は貴重なものとなる。そのためメタボローム解析については現在収集している検体を用いて一回で本研究を完了させる準備をすることが重要である。この対策として、手術部位、食事、手術後の日数、既往歴、年齢、性別などのバイアスを極力除外した検体に統一することが、より精度の高い解析につながると考えられる。 当該年度においては、コントロール群も含めた採血検体をさらに収集し、より精度の高い解析に耐えうる検体を確保した。 また本年度は複数の学会参加において骨感染症および、本研究にてバイオマーカーとして同定されることが予想されるTCAサイクルやスフィンゴ脂質などに関する最新の知見を得た。メタボローム解析は結果のデータ量が膨大となり、その結果の解釈をおこなうことも本研究の重要な要素であるため、知見のアップデートはその一助となることが期待される。 また上記のような適切な検体選別をおこなうため、メタボローム解析に秀でた企業・研究者とミーティングをおこない、最も再現性の高い条件を設定した。今後はこの条件に合致する様なさらなる検体の収集をおこない、メタボローム解析を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の中核をなすメタボローム解析をおこなうにあたり、その精度を高める条件の設定をおこない、さらに検体が集められていることは進捗としては十分であると考えられる。また当初の検体のみで解析を仮に行なっていた場合は解析結果の再現性が乏しくなることが予測された。そのため本年度における条件設定の吟味は、貴重な検体である骨感染症術後感染の検体を有効に活用する上で、極めて重要であったと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
検体の収集ができたので、本年度はメタボローム解析を予定している。結果については解析を今年度と来年度におこない、公表していく予定である。過去のわれわれの動物実験の結果から推測するに、非常に新規性の高い研究結果となる可能性が高い。その場合は同定されたバイオマーカーの取り扱い、解釈については学会や論文などで一定の評価・査読を受けることで、さらなる研究の発展の一助となることが期待される。また同定されたバイオマーカーの再現性の検証も並行しておこなっていく予定である。
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Causes of Carryover |
本研究では当初令和3年度に200万円以上となる高額なメタボローム解析を予定していた。しかし前述のようにメタボローム解析の精度を上げるための検体収集に終始し令和3年度にメタボローム解析をおこなわなかった。 繰り越したメタボローム解析は令和4年度に施行予定である。
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