2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of bioimplant modulating both inflammation and fibrosis in Human
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21K16703
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡田 寛之 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (10883481)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 多核巨細胞 / 異物巨細胞 / 破骨細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会日本では、生体内にインプラントを留置する手術が増加し続けている。感染・ゆるみ等の合併症を回避し、長期間高機能を保つインプラントが求められる。インプラントが適切に機能を発揮するためには、物理的安定性だけでは不十分であり、生物学的因子が程よく調整される必要がある。 申請者は、インプラント周囲に適切な炎症と線維化を誘導できれば、インプラントのさらなる長寿命化が可能であると考えている。異物周囲に存在することが分かっている異物巨細胞の起源および機能解析から、長寿命化のヒントを得たい。 そこで本研究では、インプラント抜去手術時の臨床サンプルを活用し、ヒトとマウスにおける異物反応の相違を明らかにしようと考えた。具体的には、1細胞レベル解析技術を用いた遺伝子発現網羅的解析を行い、候補細胞とその分泌因子から長寿命化に必須な因子を探る。2021年度に、東大病院よりご提供頂いた1症例の臨床検体を用いて、1細胞解析を行った。2022年度も同解析を継続した。 2022年度は、異物巨細胞と同一起源である破骨細胞の解析系を新たに立ち上げた。生細胞内の遺伝子発現情報を得る世界初の実験系として報告した(Okada, bioRxiv 2022, 現在査読中)。 申請者が得意とする1細胞解析の技術を応用し、協力研究者との共著で計5報を超える論文発表を達成する事ができた。東京大学疾患生命工学センター臨床医工学部門がハブとなり、今後も世界に発信を継続していきたいと考えている。本研究を継続加速することで、生物学的理解に立脚したインプラント開発が期待されている。
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Research Products
(14 results)