2021 Fiscal Year Research-status Report
淡明型腎細胞癌における5番染色体長腕伸長の生物学的意義について
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21K16725
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
成澤 貴史 山形大学, 医学部, 助教 (20594328)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 腎細胞癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
有転移淡明細胞型腎癌で2010年ー2019年までに山形大学で原発巣摘除を受けた臨床検体60検体を用いた遺伝子発現網羅解析を実施した。FFPE切片よりRNA抽出とQC判定を行い、NGS解析に耐えうる57検体を解析した。NSD1, FLT4, NPM1, TLX3, GABRA6, EBF1, ITK, ARHGAP26, CSF1R, PDGFRB, CD74, EGR1, CTNNA1, ACSL6, AFF4, IL3, IRF1, RAD50, SNCAIP, APC, FGFR4といった、TCGAデータベースを中心に5番染色体長腕の遺伝子コピー数増加が多く報告される標的遺伝子群のmRNA発現をTPM補正法を用いて評価した。上記21遺伝子のうち、腎癌で特に発現増加が報告され,すでに治療標的とした薬剤開発もされているVEGFAまたはVEGFBのレベルと同等もしくはそれ以上の、一般的に高発現を示すとして支障がないと考えられるものとしてCD74、EGR1、FLT4、NPM1の4遺伝子がピックアップされた。CSF1R、FGFR4、IRF1、RAD50、CTNNA1、PDGFRBの6遺伝子も、中等度発現は見られ、機能探索への可能性を示唆する結果であった。その他の11遺伝子は低発現またはほぼ無発現といった状態と推察された。FGFR4については、腎癌細胞株A498,769P,A704での蛋白発現増加をWesternblot法で確認され、他の腎癌細胞株ACHNでは発現は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
候補遺伝子の発現解析に当初は免疫染色をベースとする予定であったが、適切な抗体の選択に関する問題も多く、その定量性の一般化に疑義が発生するのを回避するため、NGSによる遺伝子発現網羅解析を行ってみることとしたため、主任研究者が初めての研究実施および解析工程などもあり時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
NGSによるmRNA発現から、候補とした21遺伝子のうち、意義のありそうな候補遺伝子をピックアップし、遺伝子コピー数についての解析をターゲットPCRで検討していく予定。機能的発現の存在が示唆される候補遺伝子をある程度絞ることができた時点で、腎癌細胞株を用いたin vitroおよび in vivo検討を行っていく。
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