2021 Fiscal Year Research-status Report
末梢血免疫細胞の経時的モニタリングによる腎細胞がん全身治療のバイオマーカー探索
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21K16747
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
福田 洋典 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (60848951)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腎細胞がん / 免疫チェックポイント阻害剤 / 末梢血免疫細胞 / フローサイトメトリー |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント阻害剤(ICI)が使用可能になってから、腎細胞がんの全身治療はICIを軸にして行われるようになってきた。ICIはこれまでの分子標的薬単剤治療と比較して、完全奏功率が高く、効果が持続していくことが分かっている。しかしこのような高い抗腫瘍効果の恩恵を受けるのは一部の患者であり、免疫関連有害事象も問題となっている。そこで本研究では、腎細胞がん患者の末梢血免疫細胞をフローサイトメトリーで解析することによって、治療効果および免疫関連有害事象と関連する末梢血免疫細胞の量的・質的変化を明らかにすることで、臨床で必要とされているバイオマーカー探索と新たな治療標的の探索につなげていく。 2021年度は、腎細胞がんに対してICIを1次治療として使用した患者20例の末梢血免疫細胞を、治療前・治療開始後2-3週・治療開始後3ヶ月の3点で保存した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は腎細胞がんに対してICIを1次治療として使用した患者20例の末梢血免疫細胞を、治療前・治療開始後2-3週・治療開始後3ヶ月の3点で保存しており、順調に症例集積をすることができたため、上記区分とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の目標症例数は30症例であるため、2022年度は残りの10症例の保存を目標とする。また随時保存検体をフローサイトメトリーで解析することによって、末梢血免疫細胞の量と質の治療経過に沿った変化を明らかにし、これらの末梢血免疫細胞のデータと電子カルテから採取したICIの治療効果を含む臨床病理学的初見との関連を明らかにし、臨床で必要とされているバイオマーカー探索と新たな治療標的の探索につなげていく。
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