2022 Fiscal Year Annual Research Report
Establishing New Therapeutic Strategy for Urothelial Carcinoma
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21K16757
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
荻原 広一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30626677)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 抗癌剤耐性 / シスチントランスポーター / CDDP / GSSG/GSH |
Outline of Annual Research Achievements |
空間的・時間的多様性に富む癌細胞は腫瘍内不均一性(Tumor heterogeniety)を保ちながら絶えず悪性度の高いサブクローンに進化を継続することで治療抵抗性を獲得していく。癌における抗癌剤耐性もその一つと考える。膀胱癌(Urothelial Carcinoma: UC)は米国NCIが示す世界的なcommon cancerの1つであり、抗癌剤耐性後尿路上皮癌(Urothelial Carcinoma:UC)は泌尿器科癌の中で最も難治性な癌の1つであるが、難治性UCにおける標準化学療法は代謝拮抗薬Gemcitabine(GEM)と白金製剤Cisplatin(CDDP)(GC)療法が1st lineとして位置づけられているが長期暴露による耐性化が問題であった。特にCDDPはUCにおいてkey drugとして位置づけられており、これまでCDDP耐性UCの機序解明に主眼が置かれてきた。申請者らはムチン1-Cサブユニット(MUC1-C)がCDDP耐性UCに特異的に発現しており、PI3K/AKTシグナルを活性化させることで薬剤排出性トランスポーター(MDR1:ABCB1)の発現を亢進させた結果、CDDP耐性獲得に関与していることを確認した。また先行研究の過程で樹立したCDDP耐性UC細胞における水溶性代謝産物の網羅的定量解析を行った。本学医科学研究室に設置されているメタボロミクスコア(CE-MS:キャピラリー電気泳動質量分析装置)をもちいた所、GSSG/GSHの値が野生株とひして高く、抗酸化能の増強を認めることがわかった。この抗酸化能の増強は癌細胞膜に位置するシスチントランスポーター(xCT)が安定化することに起因しており、CDDP耐性膀胱癌ではxCTが安定化することにより、GSSG/GSHの増加に寄与していることを示した。
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[Journal Article] Does neoadjuvant chemotherapy have therapeutic benefit for node-positive upper tract urothelial carcinoma? Results of a multi-center cohort study2022
Author(s)
Shigeta K, Matsumoto K, Ogihara K, Murakami T, Anno T, Umeda K, Izawa M, Baba Y, Sanjo T, Shojo K, Tanaka N, Takeda T, Morita S, Kosaka T, Mizuno R, Arita Y, Akita H, Jinzaki M, Kikuchi E, Oya M.
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Journal Title
Urol Oncol.
Volume: 105
Pages: 19-26
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research