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2023 Fiscal Year Research-status Report

子宮内膜癌における長鎖非コードRNA H19を介した発がんメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 21K16762
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

金子 明夏  千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10898414)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords子宮内膜癌 / 長鎖非コードRNA H19 / アミノ酸トランスポーター
Outline of Annual Research Achievements

長鎖非コードRNA (lncRNA) H19は約 2300塩基から成る非コードRNAであり、子宮内膜癌では、H19の発現上昇が予後不良因子であると報告されている。本研究では、子宮内膜癌細胞を用いて、H19ノックダウンが子宮内膜癌の増殖に及ぼす影響を検討することとした。子宮内膜癌細胞(Ishikawa細胞、HEC1B細胞)にH19 siRNAをトランスフェクションしたところ、H19 mRNAの発現が75%低下したが、明らかな形態変化や増殖率の変化はみられなかった。
そこで、子宮内膜癌細胞におけるアミノ酸トランスポーターの発現に着目することとした。細胞生存のためにはアミノ酸が必須であり、その取込みにトランスポーターが関与している。L型アミノ酸トランスポーターは各種悪性腫瘍で高発現することが知られているが、子宮内膜癌においては細胞の生存と関係しないことが著者らの事前実験により分かっていた。今回はシステムAアミノ酸トランスポーターに着目し、子宮内膜癌における発現プロファイルを解析することとした。
Ishikawa細胞とHEC1B細胞において、L型アミノ酸トランスポーター、システムAアミノ酸トランスポーターの発現量をリアルタイムPCRで確認した。発現が高かったSLC38A1、SLC38A2、SLC7A5、SLC1A5の遺伝子をそれぞれsiRNAでノックダウンしたところ、SLC38A2をノックダウンしたときに細胞増殖抑制効果がみられた。SLC38A2の発現をsiRNAトランスフェクションで抑制したところ、p21遺伝子の発現量が増加し、その下流であるCDK4のタンパク量が低下した。SLC38A2の阻害薬を用いたところ、濃度依存的に細胞増殖が抑制された。
本研究結果を2024年4月に開催される第76回日本産科婦人科学会学術集会で発表予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

これまでH19に着目して研究を行ったが、子宮内膜癌においてはH19のノックダウンにより細胞増殖、形態、遺伝子発現に変化が見られず、子宮内膜癌におけるアミノ酸トランスポーターの発現と機能解析を検討することにした。
一般臨床での患者対応や病院内の業務に多くの時間を割く必要があった。

Strategy for Future Research Activity

他のSLC38A2阻害薬の効果を検証する。
子宮体癌手術検体の免疫染色を行い、SLC38A2の発現量と予後との関わりを検討する。
これまでの結果を論文にまとめ発表する。

Causes of Carryover

実験の進捗が遅れたこと、および新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、情報収集目的に参加を計画していた学会に参加することができなかったことにより、次年度使用額が生じた。
次年度は、遅れている実験および、情報収集、論文作成を行っていく予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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