2023 Fiscal Year Annual Research Report
ホモシステインによるアポトーシスに着目した難治性絨毛癌に対する新規治療法の開発
Project/Area Number |
21K16767
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西野 公博 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80801448)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ホモシステイン / 葉酸代謝 / アポトーシス / 難治性癌 / 絨毛癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
MTX投与によるホモシステイン濃度の上昇についての検討 1.MTX投与による絨毛癌細胞培養上清中ホモシステイン濃度上昇の検討 MTX投与により絨毛癌細胞培養上清中ホモシステイン濃度が上昇するか検討するため、以下のような実験を行った。24wellディッシュにJarを5000個播種し、オーバーナイトで培養した。培養上清を除去し、さらにオーバーナイトで培養した。このとき、培養上清は100μLとし、培養上清にそれぞれ、0、10-9、10-8、10-7MとなるようにMTXを添加し、培養上清を全量回収した。培養上清を5倍希釈したものを用意し、セルバイオラボ社のホモシステインELISAキットを用いてホモシステイン濃度を測定したところ、MTX濃度依存性に、培養上清中のホモシステイン濃度が上昇しているのが確認できた。以上より、MTX投与により絨毛癌細胞培養上清中ホモシステイン濃度が上昇することを確認した。 2.MTX耐性株を用いたMTX投与による絨毛癌細胞培養上清中ホモシステイン濃度上昇の検討 MTX耐性株では、MTX投与により細胞培養上清中ホモシステイン濃度が上昇しないことを確認するため、MTX親株とMTX耐性株を用いて(1)と同様の実験を行った。ただし、Jarは10000個播種し、添加するMTXは0M、または10-8Mとし、MTX親株の培養上清は10倍希釈、MTX耐性株の培養上清は5倍希釈とした。MTX親株では(1)の実験と同様、MTX添加により細胞培養上清中のホモシステイン濃度が上昇したのに対して、MTX耐性株では上昇しなかった。以上より、 MTX耐性株では、MTX投与により細胞培養上清中ホモシステイン濃度が上昇しないことを確認した。
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