2021 Fiscal Year Research-status Report
卵子中の脂肪滴を管理することで、胚発生や出生後の発育までも変化させうる
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21K16809
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
辰巳 嵩征 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (30846035)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脂肪滴 / 受精卵 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は申請者の受精卵と脂肪滴の研究の基盤となっている、受精卵とオートファジーについて、この分野において世界で最も有名であるAutophagy in Health and Diseaseの、2nd edition においてRole of autophagy in embryogenesisの項を執筆した。ほ乳類の受精後における胚発生のためのエネルギー供給には、母性由来のオルガネラをbulkに分解するオートファジーと、さらに選択的なオルガネラを分解する選択的オートファジーに分けられる。執筆にあたり申請者のこれまでの研究をまとめなおし、またそれらをもとに研究計画の修正を行った。また、最近の研究により、マウスの凍結胚を融解する際に、その融解液に対して脂肪酸を添加することで、しない場合と比べその後の胚発生における胚盤胞到達率が改善すると報告された。さらに同研究ではウシおよびヒト廃棄胚を用いており、ヒト廃棄胚においては胚盤胞到達率は改善を認めなかったが、ICM・TEのグレードの改善を認めたと報告されている。これらの研究結果は申請者らの考えを裏付けるものであり、今後はこの結果を参考にしながら研究をすすめていく予定である。ただし、研究計画自体の進展についてはCOVID-19の影響によりかなり予定より遅れており、ほとんど進めることはできなかった。また、申請者の異動に伴い、研究の主体となる施設が変更となり、再度倫理委員会から提出し直す必要があった。来年度は少し落ち着くことからより研究を主体的に進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響による研究の制限のため
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Strategy for Future Research Activity |
申請者の異動に伴い研究計画を立て直す必要があり、すすめていく。
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Causes of Carryover |
COVID-19のため、予定通りに研究計画がすすめられなかったため。
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